画像=X(旧Twitter)

イーロン・マスク氏は、ソーシャルメディア「X」のセキュリティ点検が完了次第、コードベース全体をオープンソースとして公開する方針を示した。公開後は、第三者が公開コードと本番環境で動くコードの一致を検証できるようにする考えだ。

Cryptopolitanが15日(現地時間)に報じたところによると、マスク氏はXへの投稿で、「セキュリティ上の脆弱性の点検が終わり次第、Xのコードベース全体を例外なく公開する」と説明した。あわせて、外部のレビュアーが、公開されたコードとXのサーバーで実際に運用されているコードが同一かどうかを直接確認できる仕組みも構想しているという。

今回の方針は、投稿の表示順位やコンテンツ管理の透明性を高める狙いがあるとみられる。Xを巡っては、プラットフォームのアルゴリズムがブラックボックス化しているとの批判が続いており、マスク氏もアルゴリズムの大幅な見直しが必要だと繰り返し述べてきた。

Xは5月、「For You」推薦アルゴリズムの一部をGitHubで公開している。公開されたコードには、Grokベースのランキングシステムや、投稿候補を選別する「Thunder」「Phoenix Retrieval」など、主要機能の一部が含まれていた。

ただ、当時の公開範囲は限定的だった。実際にサービスへ適用されている全コードではなく、小規模なAIモデルが中心で、学習データや広告システムといった中核部分は対象外だった。

それでも開発者の関心は高く、公開リポジトリは1日で約2万件のGitHubスターを集めた。今回の発表は、アルゴリズムの一部公開にとどまらず、対象をプラットフォーム全体のコードベースへ広げるものといえる。

マスク氏は今後、アルゴリズムの変更内容を4週間ごとにGitHubで公開する案も検討しているとされる。一方で、コードベース全体を公開する時期は未定で、セキュリティ点検の完了時期や具体的な日程は明らかにされていない。

セキュリティ点検を前提にしたオープンソース化の方針は、今回が初めてではない。マスク氏は2月にも、Xのチャット機能について厳格なセキュリティテストを終えた後、関連コードをすべて公開する計画を明らかにしていたが、この作業もなお完了していない。

一方、X向けのAIモデルを手がけるxAIも、独自のオープンソース展開を続けている。xAIは昨年8月、Grok 2.5モデルをHugging Faceで公開した。モデル容量は約500GBで、実行には最低8基のGPUが必要とされる。

もっとも、プラットフォーム全体のコード公開は透明性を高める半面、新たなセキュリティリスクを招く可能性もある。システム構造や設計、潜在的な脆弱性が明らかになれば、悪意ある攻撃に悪用される恐れがあるためだ。特にXのように大規模な利用者を抱えるプラットフォームでは、公開コードから欠陥が見つかった場合の影響も大きくなり得る。

今後の焦点は、脆弱性の点検をどこまで徹底できるか、また公開後の第三者検証の実効性をどこまで確保できるかにある。コードベース全体の公開と外部検証が実現すれば、大規模ソーシャルプラットフォームの運営透明性に影響を与える可能性がある。

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