XRP Ledger(XRPL) 写真=Shutterstock

XRP Ledger(XRPL)が、現実資産(RWA)をトークン化して載せるだけの基盤から、実際の金融取引や運用に活用するインフラへと進化しつつあるとの見方が浮上している。Evernodeの最高経営責任者(CEO)、アシシ・ビルラ氏は、トークン化の本質は発行そのものではなく、発行後もオンチェーンのまま資産を運用できる点にあると強調した。

ブロックチェーンメディア「The Crypto Basic」が14日(現地時間)に報じた。ビルラ氏は、トークン化の次の段階について、伝統的な資産をブロックチェーン上に取り込むことにとどまらず、トークン化された状態のまま継続的に活用できる仕組みを整えることだと述べた。

同氏はRWA.xyzのデータを引用し、XRPL上のRWA残高が今年、9億ドルから44億ドルへと増え、388%の伸びを記録したと説明した。そのうえで、トークン化の価値は資産を保有することではなく、実際に使える状態にすることにあると指摘した。

資本は取引コストや摩擦の小さい市場に集まりやすく、十分な流動性と競争力のある価格を備えたプラットフォームほど利用者を呼び込みやすいとの見方も示した。

また、トークン化資産はウォレットに保有するだけでは不十分だとし、投資家のリスク選好に応じた収益機会の提供が必要だと説明した。市場環境の変化に合わせたポートフォリオの見直しに加え、融資や担保活用を円滑かつ自動化された形で行えることが重要になるという。

ビルラ氏は「トークン化は基礎にすぎない」としたうえで、「ネットワークは資産をより幅広い金融活動に参加させられなければならない」と述べた。

こうした観点から、EvernodeはXRPLについて、必要な基盤をすでに一部備えていると評価した。XRPLはネイティブの分散型取引所(DEX)を実装しており、取引の決済も迅速だとしている。

一部の金融機関は、XRPLをクロスボーダー決済に適した構造とみているという。記事では、香港上海銀行(HSBC)が過去にこれを「ゲームチェンジャー」と評価したことにも触れている。

さらに、オンチェーン融資や担保ボルト機能も開発が進んでいる。Evernodeは、こうした機能が整えば、トークン化資産を単に保有する段階を超え、実際の運用に使える環境が一段と強化されるとみている。

ビルラ氏は、今後は複数のネットワークがトークン化資産を共同で支える構図になるとし、「これはゼロサムゲームではない」と述べた。一方で、深い流動性、効率的な決済、信頼できるガバナンス、幅広い資産への対応力を備えたネットワークが、時間とともに採用を広げていくとの見解を示した。

Rippleのステーブルコイン「RLUSD」は、その初期事例として挙げられた。ビルラ氏によると、6月時点のRLUSD流通量は約16億ドルまで拡大し、このうち50%超の流動性がXRPL上に集まっていた。4月時点の17%から大きく上昇したという。

足元では流通量が14億8000万ドルに減少したものの、そのうち59%は引き続きXRPL上にとどまっているとした。

同氏は、ステーブルコインが決済や融資、清算、その他の金融サービスに必要な流動性を供給するため、デジタル金融の中核を担うとみている。RLUSDの流動性がXRPLに集中していることは、利用者が資金をより速く、効率的に動かせるインフラを選んでいることを示すと説明した。

今回の発言は、ビルラ氏が数日前、暗号資産の財務企業に対し、単なるポートフォリオ構築にとどまらず、保有資産から収益を生み出す手法を検討するよう促した流れの中で出たものだ。当時、同氏はXRPLベースのトークン化を代替案として提示していたという。

こうした点を踏まえると、XRPLを巡る競争の焦点は、資産の発行量そのものよりも、発行済み資産がどこで取引され、どのように担保として活用され、流動性を呼び込めるかへと移りつつある。

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