Binanceが保有するXRP残高が7月上旬に約26億1000万枚まで減少し、5カ月ぶりの低水準となった。もっとも、取引所残高の減少だけでは価格の反発にはつながっておらず、市場では需要回復の有無が焦点になっている。
暗号資産メディアのThe Crypto Basicが現地時間15日に報じた。世界最大級の暗号資産取引所であるBinanceから、XRPの流出が続いている可能性を示す動きだという。
オンチェーン分析企業CryptoQuantによると、BinanceのXRP残高は7月上旬に約26億1000万枚まで減少した後も、おおむね同水準で推移している。残高を押し上げるような大口の流入は確認されておらず、市場で売却されやすいXRPの供給は縮小したとみられる。
ただ、価格は同じ期間に力強さを欠いた。取引所残高の減少がそのまま相場反発に結び付かなかったことで、市場は残高の増減以上に、流動性や取引の活発さ、投資家心理の影響を受けていることがうかがえる。
アナリストのArab Chainは、BinanceのXRP残高が26億1000万枚にとどまるのは5カ月ぶりの低水準だと指摘した。投資家がトークンを取引所の外に移すことで、売却可能なXRPが減っているとの見方を示す一方、需要が伴わなければ供給減だけで反発を促すのは難しいと分析している。
中期的には、売り圧力が和らぐ可能性もある。取引所にある供給が細る局面で買いが入れば、XRPを取り巻く需給環境が改善する余地があるためだ。
もっとも、過去1年を振り返ると、残高減少が常に強気材料として機能してきたわけではない。1年前のBinanceは30億枚超のXRPを保有しており、当時のXRP価格は3.25ドルを上回り、サイクル高値圏で推移していた。その後、XRPは今月上旬に1.04ドルまで下落し、下落率は約72%に達した。BinanceのXRP残高も、同じ期間に価格下落の流れに沿って減少が続いた。
このため、取引所残高の減少を投資家の買い集めのサイン、あるいは一方的な好材料とみなすのは早計だ。残高が減っても、市場全体の地合いが弱ければ価格は下押しされる。足元のデータだけで短期反発を見込むのは難しい。
注文フロー指標も、現時点では売り優勢を示している。Arab Chainは、Binanceの累積出来高デルタ(CVD)の確認スコアをもとに、売り圧力が続いていると分析した。30日価格・累積出来高デルタ確認スコアは0.84で安定しているものの、持続的な反転を支えるほど買いの勢いは強くないとしている。
一方で、長期の弱気相場を経て相場が安定局面に向かう可能性にも言及した。XRPは24時間で4.62%上昇し、1.11ドルで推移。週間ベースでもプラスに転じたという。累積出来高デルタがプラス圏に戻り、確認スコアがさらに改善すれば、買い需要の回復が進み、相場全体の持ち直しを下支えする可能性があるとみている。