Anthropicは、最上位AIモデル「Fable 5」を追加料金なしで利用できる期間を7月19日まで再延長した。対象となる有料プランの利用者は、追加の申請なしで週次利用枠の最大50%をFable 5に充てられる。
対象はPro、Max、Teamの各プランと、一部のEnterprise利用者。Enterpriseについてはプレミアムシート契約者に限られ、組織管理者が機能を有効化している場合のみ利用できる。
Fable 5は、ClaudeのWeb、モバイル、デスクトップアプリのほか、Claude Code、Claude Cowork、Claude Designでも利用可能だ。追加の登録や設定は不要としている。
Fable 5はAnthropicの最上位モデルに位置付けられる。Anthropicは6月9日、2週間限定で同モデルを公開したが、その後、輸出規制を理由に提供を一時中断。7月1日に提供を再開した後、終了日を7月7日から12日に延期しており、今回はさらに7月19日まで延長した。
Anthropicは今回の延長理由の詳細を明らかにしていない。一方で、市場では競合各社の新モデル投入との関連に関心が集まっている。
OpenAIは7月9日、新モデル群「GPT-5.6」の一般提供を開始した。最上位モデル「Sol」については、一部ベンチマークでFable 5と同等、またはそれを上回る性能を示したとの見方も出ている。
Anthropicはあわせて、AIコーディングツール「Claude Code」の週次利用上限を従来より50%引き上げる措置も7月19日まで継続する。当初は7月12日で終了する予定だったが、Fable 5の提供延長に合わせて1週間延ばした。
もっとも、利用には一定の制限がある。有料プラン加入者がFable 5に充てられるのは、週次利用枠の最大50%まで。上限到達後もFable 5を使い続けるには、既存契約とは別に追加課金のクレジットを購入する必要がある。あるいは、「Claude Opus 4.8」など他モデルに切り替え、残りの週次利用枠内で利用できる。
Anthropicによると、延長期間が終了する7月19日以降、Fable 5は有料プランの週次利用枠の対象外となる予定だ。今回の措置は、有料会員が最上位モデルを追加費用なしで試せる期間を1週間延ばした格好となる。
一連の対応からは、生成AI市場の競争が高性能モデルそのものだけでなく、アクセス条件や利用上限にも広がっていることがうかがえる。Anthropicは、提供再開後に終了時期を2度延長するとともに、Claude Codeの利用上限引き上げも維持した。
短期的には、有料会員が高性能モデルを利用できる幅は広がった。ただ、7月19日以降はFable 5の課金体系や利用条件が再び変わる可能性がある。