韓国の科学技術情報通信部、法制処、行政安全部は共同で開発した「AI法令秘書」を、14日から中央・地方政府の公務員向けに試験提供する。
AI法令秘書は、公務員が法令や判例を迅速に確認できるようにする行政実務向けのAIサービスだ。法令、行政規則、自治法規、判例を基に、政策の企画立案や執行の過程で生じる法務上の質問に答える。
開発に当たっては、法制処が持つ法令立案・解釈業務の体系と、行政安全部および科学技術情報通信部のAI・電子政府技術を活用した。専任の開発要員を新たに置かず、公務員が自らサービスを構築し、約1カ月で開発したという。
科学技術情報通信部は、政府共通のAI基盤上に構築した法令情報の検索拡張生成(RAG)と、独自のAIファウンデーションモデルを活用して同サービスを開発した。RAGは、関連データを検索して回答に反映することで、ハルシネーションの抑制を図る技術としている。
AI法令秘書には、大法院の判例6万件と法令・行政規則24万件を搭載した。さらに、ソウル、仁川、大田、世宗、京畿道の計5自治体の自治法規を約5万件、優先的に反映した。
中央・地方政府の公務員は、行政内部ネットワーク上のAI対話サービス「オンAI実験室」を通じてAI法令秘書を利用できる。ただし、AIが提示する回答は最終的な法的判断ではなく、検討用の参考資料として活用する位置付けだ。
政府は今後、公務員が業務に必要なAIサービスを自ら開発・活用できるよう、行政分野のAI知識データを拡充し、関連する支援体制も強化する方針だ。
チョ・ウォンチョル法制処長は「AI法令秘書によって公務員の業務効率は高まる」と述べ、「AIによって生まれた時間は国民のために使われる」とした。
ユン・ホジュン行政安全部長官は、今回のサービスについて「公共のAI転換(AX)を通じて『AI民主政府』の可能性を示した最初の事例だ」と説明。「すべての公務員が、業務に必要なAIサービスを自ら開発し活用する働き方の革新を、政府全体に広げていく」と述べた。
ペ・ギョンフン副首相兼科学技術情報通信部長官は「独自のAIファウンデーションモデルを行政の現場に適用した点で意義は大きい」とコメント。「独自のAI技術力を継続的に強化し、公共・民間の双方で活用を広げることで、国家のAIエコシステムを強化していく」と語った。