写真=Apple

Appleが2027年春、新iPad Proとあわせて次世代Apple Pencilを投入するとの観測が浮上した。Bloombergのマーク・ガーマン氏によると、同社は新たなApple Pencil製品群を開発中で、一部モデルではEUバッテリー規則への対応をにらみ、バッテリーをより容易に交換できる構造を採用する可能性がある。

ITメディアの9to5Macなどが12日(現地時間)、ガーマン氏の情報として報じた。対象として取り沙汰されているのは、Apple Pencil(USB-C)と、ワイヤレス充電に対応するApple Pencil Proの後継モデルだ。

焦点となっているのは、バッテリーまわりの設計変更だ。現行のApple Pencilは、USB-C経由、またはiPad側面への磁力装着によるワイヤレス充電に対応しているが、内蔵バッテリーはユーザーが簡単に交換できる構造にはなっていない。

現行製品は内部部品が接着剤で固定されており、分解や再組み立てを前提とした設計ではない。このため、バッテリーが劣化した場合でも、バッテリーだけを手軽に交換するのは難しい。新モデルでバッテリーへのアクセス性が高まれば、製品寿命や修理のあり方にも影響を与えそうだ。

背景にあるのは、EUのバッテリー規則だ。ガーマン氏は、新型スタイラスが新たなバッテリーシステムを採用し、今後適用されるEU規制を満たすため、バッテリー交換を容易にする可能性があると指摘した。該当するのは、2023年に発効したEUバッテリー規則の第11条で、2027年2月から法的適用が始まる。

同条項では、携帯用バッテリーについて、製品寿命の期間中、最終ユーザーが容易に取り外し・交換できることを求めている。対象はスマートフォンに限らず、充電式スタイラス、キーボード、マウス、ヘッドホンなどのアクセサリーにも及ぶ。Apple Pencilもその代表例の1つとみられている。

Appleが実際にどこまで製品構造を見直すかは、現時点では明らかになっていない。ただ、製品カテゴリーによって対応の難易度は異なる可能性がある。ワイヤレスイヤホンのような超小型機器では、交換しやすい設計の実現は容易ではない一方、Apple Pencilは比較的構造変更の余地が大きいとの見方が出ている。特にAirPodsは対応が難しい例として挙がるが、Apple Pencilの方がユーザー交換型バッテリーを導入する道筋は描きやすいとみる向きもある。

Appleにとって今回の動きは、単なるアクセサリー刷新にとどまらない。EU規制にあわせたハードウェア設計の見直しが、どこまで製品群全体に広がるかを占う材料にもなりそうだ。2027年2月に規則の適用が始まることを踏まえると、同年春の発売が取り沙汰される新型Apple Pencilは、同社の規制対応方針を示す初期事例の1つとなる可能性がある。

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