Appleが次世代チップ「M7 Ultra」で、最大1.5TBのユニファイドメモリ対応を準備していることが分かった。実際に製品化されれば、Appleシリコン搭載Macの最大メモリ容量は、2019年モデルのIntel Mac Proに並ぶ水準となる。
米ITメディアの9to5Macが7月12日(現地時間)に報じた。Bloombergのマーク・ガーマン氏がニュースレターで、AppleはM7 Ultraで最大1.5TBのユニファイドメモリを視野に入れていると伝えたという。
もっとも、継続するメモリ供給不足の影響で、この構成が最終製品に採用されない可能性もある。ガーマン氏は一方で、M7 Ultra自体は最大1.5TBをサポートする前提で設計が進められていると伝えている。
今回の動きは、AppleシリコンMacのメモリ上限を大きく引き上げる布石とみられる。AppleはCPU、GPU、メモリを単一チップに統合するユニファイドメモリ構成によって、高い帯域幅と電力効率を実現してきた。ただ、容量拡張がチップ設計と直結するため、超大容量メモリを必要とするプロ向け用途では制約になっているとの指摘もあった。
直近の製品戦略にも変化が見られる。Appleは今年初め、M3 Ultra搭載Mac Studioで512GBメモリのオプションを廃止し、その後256GB構成も終了した。
足元では、Mac Studioのメモリ選択肢はむしろ絞られている。最上位構成のユニファイドメモリは96GBで、M4 Max搭載モデルでも最大128GBにとどまる。こうした中で浮上したM7 Ultraの超大容量メモリ対応は、プロ市場を改めて狙う動きとして受け止められている。
これに先立ち、Appleは年末にも「M5 Ultra」を投入するとみられている。業界では、M5 Ultraが最大768GBのユニファイドメモリに対応するとの見方がある。M7 Ultraが最大1.5TBまで対応すれば、AppleシリコンMacのメモリ上限はさらに引き上げられることになる。
価格はかなり高額になる可能性がある。現行のメモリアップグレード方針を前提にした試算では、128GBの基本構成から1.5TBまで拡張する追加費用は3万5000ドルを超える可能性があるという。
実際の販売構成や価格は明らかになっていない。ただ、想定される用途は一般消費者向けというより、AI開発や大規模データ分析、映像制作など、極めて高性能なワークステーションを必要とする領域になりそうだ。
市場の関心は、Appleがこの構成を実際に製品化するかどうかに集まっている。供給状況次第では計画が変わる余地もあるが、M7 Ultraが最大1.5TB対応を前提に準備されているとすれば、メモリ容量の面でIntel Mac Proとの差は事実上解消に向かう可能性がある。