画像=Googleブログ

Googleが、低価格・高速処理を前面に打ち出した画像生成モデル「ナノ・バナナ2 ライト」を投入したと、ブロックチェーン系メディアのDecryptが11日(現地時間)に報じた。1K解像度の画像を1枚あたり0.034ドルで生成でき、同解像度の「ナノ・バナナ2」と比べてコストは半分、処理速度は2.7倍とされる。

同モデルの正式名称は「Gemini 3.1 Flash Lite Image」。Googleは既存の「ナノ・バナナ」に代わるエントリーモデルとして位置付けている。

利用先はGoogle AI Studio、Gemini API、企業向けエージェントプラットフォーム。加えて、検索、Geminiアプリ、NotebookLM、Googleフォトといったコンシューマー向けサービスにも展開している。

製品ラインアップも整理した。Googleは「ナノ・バナナ2 ライト」を速度とコスト重視、「ナノ・バナナ2」を品質と速度のバランス型、「ナノ・バナナ プロ」を複雑な専門作業向けとして区分している。

動画生成モデル「Gemini Omni Flash」との併用にも対応する。インタラクションAPIを通じ、1セッション内で最大3回の連続編集をサポートするという。

価格面では競争力を強く打ち出す。「ナノ・バナナ2」は同じ1K解像度で1枚0.067ドル。これに対し「ナノ・バナナ2 ライト」は、Seedream 5.0 Liteの0.031~0.035ドルに近い価格帯に入る。一方で、APIベースで1枚約0.0067ドルのReve 2.0よりは高い。

それでもGoogleは、検索、NotebookLM、Googleフォト、Geminiアプリまで同じモデルを横断的に展開できる点を強みとしている。

実際の性能差は、用途によって明確に分かれた。人物の写実性を試すテストでは、「ナノ・バナナ2 ライト」は基本構図や小物の反映はこなしたものの、細部描写には限界が見られた。

手の比率が不自然で、肌の質感や照明表現もクローズアップで見ると弱さがあったという。これに対し「ナノ・バナナ2」は、背景の被写界深度や光の分離、小物の配置精度で完成度の高い結果を示した。

複雑なプロンプトへの追従性でも差が出た。両モデルともスチームパンク都市のシーン全体は再現したが、「ナノ・バナナ2 ライト」は風船の表記年を1842から1942に変えたり、ケーブルカーの文言の一部をぼかしたりした。一方、「ナノ・バナナ2」は大半の要素を正確に反映したと評価された。

このため、シーン内テキストの正確性が求められるコンセプトアートや物語性のあるイラストでは、上位モデルが有利とみられている。

一方、テキスト生成では異なる傾向も見られた。夜間の金物店を題材に、複数の看板やポスター、告知文、電話番号、政治ステッカーを同時に入れるテストでは、「ナノ・バナナ2 ライト」が多くの文言を判読可能な形で出力した。

これに対し「ナノ・バナナ2」は、より暗く雰囲気のある照明の影響で、小さな文言の一部が影に埋もれ、可読性が落ちたという。

空間構成の面では大きな差はなかった。前景・中景・背景が入り混じる錬金術師の作業場シーンでも、両モデルとも物体配置と遠近構造を安定して処理した。

「ナノ・バナナ2」は空気感や立体感で上回ったが、「ナノ・バナナ2 ライト」もストーリーボードやゲームアセットのコンセプト制作、一般的な編集用イラストでは代替し得る水準と評価された。

「ナノ・バナナ2 ライト」は、単なる廉価版というより、用途を絞った低価格モデルに近い。写真のような質感や精緻な照明、素材表現、細部確認に耐える品質が必要な作業では、上位モデルが適するとみられる。

一方で、コストと処理速度を重視し、看板案やブランドグラフィックのようにテキストの可読性が重要な用途では、「ナノ・バナナ2 ライト」が有力な選択肢になりそうだ。

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