Metaは9日、コーディングやAIエージェント用途に向けた新モデル「Muse Spark 1.1」の公開プレビューを開始した。APIは自社の開発者向けポータルで提供し、OpenAIやAnthropicが競うコーディングAI市場で存在感を高める狙いだ。
CNBCが同日報じたところによると、Metaは今回のモデルを外部プラットフォームではなく、自社の開発者向けポータルを通じて提供する。APIの公開により、開発者による利用拡大を図る。
今回の更新は、AI部門を統括するアレクサンドル・ワンが初のAIモデルを披露してから約3カ月ぶりとなる。ワンは「Muse Spark 1.1」について、Metaが提供する中で最も強力なエージェント型コーディング向けモデルだと説明した。
Metaが4月に投入した初代「Muse Spark」は、非公開のAPIプレビューとして一部の選定パートナーに限定提供されていた。これに対し、新モデルは公開プレビューとして展開する。
一部の初期パートナーはすでにAPIを利用できる。新規ユーザーはウェイトリストに登録した後、順次アクセス権が付与される。現時点では、OpenRouterなどの外部プラットフォームでは提供せず、Metaの自社サービス内に限定する。
料金も抑えた。新規APIアカウントには20ドルの無料クレジットを付与する。その後の料金は、入力トークン100万件当たり1.25ドル、出力トークン100万件当たり4.25ドルとした。
Metaは今週、Museシリーズの投入を相次いで進めている。8日には、コードネーム「Mango」として開発していた画像生成モデル「Muse Image」を公開した。同社はこのモデルを通じて、クリエイターや広告主の取り込みを狙う。
Metaは「Muse Spark 1.1」について、一部の作業では競合モデルを上回る性能を示したと強調している。ワンによると、とりわけ外部のコーディング製品やサービスをまたぐ作業で強みを発揮するという。
MetaのAI戦略にも変化がみられる。これまではLlamaシリーズをオープンソースコミュニティに公開する方針を重視してきたが、足元ではクローズド型AIモデルの提供に軸足を移している。オープン展開を視野に入れた「Muse Spark」の派生モデルも開発中だが、投入時期は明らかにしていない。
このほか、Metaはコードネーム「Watermelon」プロジェクトを通じて、より高性能なAIモデルの学習も進めている。提供時期は公表していない。