2026年上期の中央集権型取引所(CEX)の上場動向で、ミームコイン主導の投機的な流れから、実需に裏打ちされたトークンへと軸足が移ったことが分かった。
ブロックチェーンメディアのCryptopolitanが報じた。Binance、Bybit、OKX、Bitget、Gate、MEXC、KuCoin、HTX、Kraken、Crypto.comの主要10取引所の上場データを分析したところ、上場の中心はブロックチェーンインフラ、分散型金融(DeFi)、トークン化資産へと移行したという。
2026年第2四半期には、ブロックチェーンインフラ関連トークンの新規上場が64件で最多となり、DeFiが46件、トークン化資産が42件で続いた。
株式やコモディティ、現実資産に連動するトークンを含むトークン化資産分野は、取引所が伝統金融商品のエクスポージャーを広げる中で存在感を強めた。一方、前の相場局面で上場をけん引したミームコインとGameFiは、四半期ベースで新規上場件数の減少が続いた。
特に目立ったのは、トークン化資産の構成比の上昇だ。2026年上期の新規上場のうち、約5件に1件をトークン化資産が占めた。2025年にはこの比率が7%未満だったのと比べると、伸びは大きい。
報告書は、トークン化資産について、2026年上期に最も活発に上場が進んだ主要カテゴリーの一つと評価した。
ミームコイン人気の後退は数字にも表れた。ミームコインの新規上場は6四半期連続で減少し、2024年第4四半期の196件から2026年第2四半期には41件まで縮小した。ピーク比では79%減となる。
これは、ミームコインブームが本格化する前の2023年第3四半期以降で最も低い四半期水準だという。
GameFiも同様の流れをたどった。GameFiは2023年と2024年に取引所上場の主要テーマの一つだったが、2026年第2四半期の新規上場は15件にとどまった。
2024年第2四半期のピークからは84%減で、分析対象の取引所ベースでは2023年第3四半期以降で最も低い水準だったと報告書は指摘した。
上場件数とカテゴリー別の構成比はいずれも同じ傾向を示している。取引所は、暗号資産市場内のテーマに依存するトークンよりも、外部の実物資産や伝統金融との接点を持つカテゴリーを優先しているという。
もっとも、この変化が取引所のリスク選好の見直しとして定着するのか、それとも次の投機サイクルまでの一時的な空白にとどまるのかは、なお見極めが必要だ。
今後の焦点は、トークン化資産の成長が持続するかどうかにある。Cryptopolitanは、xStocks、bStocks、Ondoに続いて他の発行体が市場に参入した後も、2026年上期のような上場増加ペースが続くかどうかが、こうした上場トレンドの変化が継続するかを左右するとの見方を伝えた。