ETFのポートフォリオマネジャー、マイケル・ゲイド氏が、日本発の資金フローの変化が世界的な流動性危機の引き金になり得るとして警戒感を示した。注視すべき資産として、円、金、原油、XRP、米国債を挙げている。
ブロックチェーンメディアのU.Todayが8日(現地時間)に伝えた。ゲイド氏は、日本が今回の市場ショックの触媒になり得るとみており、アジア通貨の不安定化と逆キャリートレードが同時進行すれば、売り圧力を一段と強める可能性があると指摘した。
同氏が重視するのは、日本発の資金フローの変化だ。2026年を通じてアジア通貨危機のリスクを警告してきたとしたうえで、円を借りて米国株に投資する構図が揺らぎ始めているとの見方を示した。
日本銀行が円防衛を目的に利上げに踏み切れば、レバレッジ取引の解消が一斉に進み、市場が急落する恐れがあるという。
同氏はSNSへの投稿で、「当局は債券を救うために株式市場を急落させるだろう」と述べ、日本の逆キャリートレードを注視すべきだと訴えた。その背景として、米当局は米国債市場の崩壊を容認しないとの見方を示している。
さらに、原油高もリスク要因に挙げた。円建ての資源価格上昇が、輸入依存度の高い日本経済を圧迫し、赤字を補うために日本が米国債の売却を積極化させる可能性があると予想した。
こうした動きは米連邦準備制度理事会(Fed)の負担を強め、最終的には株式市場よりも債券市場の安定が優先される局面につながりかねないと説明した。
実際、2026年7月に入ってからは、防衛的な性格を持つ公益株やREITが市場全体に比べて相対的に堅調に推移しているとも指摘した。ただ、リスク回避が本格化した場合の主な逃避先は、金と長期米国債になる可能性が高いとしている。
暗号資産ではXRPにも言及した。ゲイド氏は、XRPをブロックチェーン技術そのものの観点ではなく、国際的な資金フローと流動性配分の文脈で捉えていると明らかにした。
為替市場のショックが拡大した場合、XRPはリスク資産から離れた国際資金を素早く受け入れる代替的な受け皿として機能し得るとの見方を示した。
金や原油と並べてXRPに触れた点は、市場の関心を集めた。ゲイド氏はこれまでもXRPコミュニティに繰り返しメッセージを発してきたが、今回は円、原油、米国債を巡る問題を一つのシナリオとして結び付けて論じた点が特徴といえる。
今後の焦点は、円と原油を巡る圧力が金融市場全体のマージンコールに波及するかどうかだ。ゲイド氏は投資家に対し、ウォール街の株価指数だけでなく、東京とワシントンの政策動向、さらにそれに連動する防衛的資産への資金フローを注視するよう促した。
同氏はSNSで、次のようにも投稿した。「債券を救うために株をクラッシュさせる。そして日本が触媒だ。逆キャリートレード。これを見ろ。円、金、原油、XRP、米国債。理解したなら『いいね』と再投稿を。理解できなくても、あなたのハムスターは理解する。おやすみ。」