Bitcoinの軟調な値動きが続いた場合、XRPが心理的節目の1ドルを下回る可能性がある――。独投資会社Tokentus Investmentのオリバー・ミシェルCEOが、こうした見方を示した。ブロックチェーンメディアThe Crypto Basicが8日(現地時間)に伝えた。
ミシェル氏はXRPの値動きについて、短期的な戻り余地を認めつつも、相場全体が再び崩れれば下落が再開する可能性があると分析した。
週足と日足を基にした同氏の見立てでは、足元のトレンドが完全に崩れたわけではない。XRPは7月1日に1.02ドルまで下げた後、土曜日にかけて1.18ドルまで反発したが、その後は再び軟化し、足元では1.07ドル前後で推移している。
この反発について同氏は、強気転換の起点となる可能性を残す一方、市場全体の地合いが悪化すれば、一時的な戻りにとどまる公算が大きいとみている。
最大の変数として挙げたのがBitcoinの値動きだ。Bitcoinが大きく崩れなければ、XRPは上値を試す展開もあり得るという。その場合の重要な上値抵抗として、1.29ドルを示した。
XRPは6月15日に1.29ドル近辺まで上昇した後に反落し、その後は高値を切り下げてきた。ミシェル氏は、この1.29ドルの上値抵抗帯を明確に突破できれば、ブレイク後の再テストを経て上昇基調が続く可能性があるとみている。
一方で、Bitcoinが一段安となれば、XRPも1ドルを割り込む恐れがあるとした。直近の1.18ドルまでの反発は、次の下落局面を前にした一時的な戻りにすぎなかった可能性があるという。
その場合の次の下値支持帯としては、0.91〜0.93ドルを提示した。足元の1.07ドルを基準にすると、なお13〜15%の下落余地がある計算になる。
市場では足元、XRPの価格推移と資金フローの乖離にも関心が集まっている。XRPの現物ETFには資金流入が続く一方で、価格は明確な上昇トレンドを形成できていないためだ。
先週のXRP現物ETFの純流入額は1719万ドル(約26億円)で、9週連続の純流入となった。ただ、XRPはこの9週間で陽線を付けた週が3回にとどまり、5月中旬に付けた1.54ドルの高値から足元まで30.5%下落している。
主要な暗号資産ETFとは資金動向も逆行した。Bitcoin現物ETFは先週、5億2660万ドル(約790億円)の純流出となり、8週連続の資金流出を記録。イーサリアム現物ETFも1370万ドル(約21億円)の純流出だった。
資金の一部がXRPに向かった形ではあるものの、価格の反応は鈍い。ミシェル氏は、こうした乖離が長期化することはないとの見方を示し、ETFへの資金流入圧力はいずれ価格に反映されると指摘した。
その上で、XRPが最終的に「放物線的な上昇」に向かう可能性にも言及した。「市場の中で何かが形成されている」との認識を示し、資金流入と価格上昇が連動すれば、2024年末のラリーに似た展開が再現される可能性があるとみている。
今後の材料としては、RippleによるMiCA完全準拠の公表や、米預託決済機関DTCCによるXRP統合の可能性を挙げた。ただし、こうしたシナリオの前提となるのは、Bitcoinの方向感と、ETFへの資金流入が実際に価格へ波及するかどうかだとしている。
短期的には、1.29ドルを明確に上抜けられるか、1ドルの節目を維持できるかが焦点となる。下値では0.91〜0.93ドルの支持力を確認できるかが、次の値動きを左右する分岐点になりそうだ。