韓国公正取引委員会は9日、Mirae Asset Consultingによる暗号資産取引所Korbitの買収を承認したと発表した。金融グループの系列会社が韓国のウォン建て暗号資産取引所を買収する初の事例となる。
Mirae Asset Consultingは、Korbit株式の92.06%を約1334億ウォン(約147億円)で取得する。
Mirae Asset Consultingは、企業集団Mirae Assetの系列会社だ。主力事業はホテル運営で、金融系の系列会社にはMirae Asset SecuritiesやMirae Asset Global Investmentsなどがある。
Korbitは、ウォン建て取引に対応する韓国の暗号資産取引所。特定金融情報法上、ウォン建て取引が可能な韓国国内の取引所はUpbit、Bithumb、Coinone、Gopax、Korbitの5社とされる。
公取委は、Korbitの市場シェアが低いことから、今回の企業結合が市場競争を大きく制限する可能性は小さいと判断した。Korbitの暗号資産取引量シェアは、2025年ベースで0.5%だった。
公取委はあわせて、今回の買収によりMirae Asset側が金融系列会社を活用し、株式投資プラットフォームと暗号資産取引所を組み合わせたサービスを展開する可能性があるとみている。今後は、暗号資産を基盤とするETFにつながる可能性も取り沙汰されている。
一方で公取委は、こうした結合が証券・資産運用分野で競合排除につながるためには、Korbitの流動性が十分に確保される必要があると指摘した。現時点では、Korbitの市場シェアの低さや、韓国の取引所市場における利用者集中の構造を踏まえると、競争制限効果が生じる可能性は低いとしている。
公取委は、今回の案件について、伝統的な金融と暗号資産取引所の融合が進む中で、金融グループ系列会社による暗号資産取引所買収の初事例だと説明した。
その上で「デジタル金融市場の再編とサービス革新を通じて、暗号資産市場の競争活性化につながることを期待する」とコメントした。