ビットコインのイメージ。写真=Shutterstock

マクロ分析家のリン・アルデン氏が、ビットコイン相場に慎重な見方を示した。Cointelegraphが8日(現地時間)に報じたところによると、同氏はStrategyによる2億1600万ドル(約324億円)規模のビットコイン売却開示を受け、ビットコインは外部の需要拡大に頼るのではなく、資産そのものの競争力で評価されるべきだと指摘した。2026年に史上最高値を更新する可能性についても慎重な見通しを示している。

アルデン氏は、ナタリー・ブルネル記者とのインタビューで、「ビットコインを救いに来るものはないと思う」と述べた。長期的な成否は新たな外部需要ではなく、資産そのものの特性にかかっているとの認識を示した形だ。

その上で、ビットコインについて、流動性が高く、許可を必要とせずに価値の保存や送金ができる手段だと説明し、「資産は自らの強みだけで生き残らなければならない」と語った。

こうした発言の背景には、機関投資家の参入拡大や、企業によるビットコイン活用戦略が市場の主要な変数として定着してきたことがある。Strategyは週次のForm 8-Kで、3588BTCを売却したと公表した。

世界最大の企業ビットコイン保有企業であるStrategyは、相場調整局面に入る中で、ビットコイン連動の資本構成や優先株を巡る見直しの対象になっているという。

アルデン氏は、足元の下落局面は2022年の弱気相場とは異なると指摘した。当時、ビットコインは1万6000ドルまで下落したが、投資家の熱量は現在よりも強かったとの見方を示した。

同氏は「個人的に見て、今のビットコインの投資家心理はこれまでで最も弱い」と述べた。相場を支えてきた期待の後退に加え、市場サイクルが企業中心へと変化したこと、さらに投資家の失望感が重なっていると分析した。

価格見通しについても慎重だ。アルデン氏は、ビットコインが今年、史上最高値を更新できない可能性を基本シナリオとしつつ、値動きの大きい資産であるだけに、急反発の余地は残ると述べた。

市場では、Strategyの優先株STRCにも注目が集まっている。アルデン氏は、STRCはビットコインを直接保有する商品ではない一方、Strategyのビットコイン戦略へのエクスポージャーを求める投資家にとっては一定の役割を果たし得ると評価した。

ただ、より高い利回りをうたうビットコイン連動商品が、投資家の追加的なレバレッジを招くおそれがあるとして警戒感も示した。

STRCはすでに市場最大級の優先株として位置付けられているが、長期的なパフォーマンスは結局のところビットコイン価格の動向に左右される点も明確にした。

また、Strategyが最近実施した、準備金のカバー体制を厚くし、追加の安全策を導入する措置については、市場ストレスに対応する合理的な判断だと評価した。

このほか、アルデン氏はビットコイン改善提案「BIP-110」にも言及した。画像保存などに使われる大容量データの書き込みを制限し、ネットワーク上のスパムを減らすことを狙った内容だという。

一方で、ビットコインのルールを短期間で変更しようとする動きには、総じて慎重な立場を示した。一部の提案については、ネットワークをより複雑にしたり、既存の安全装置に影響を及ぼしたりする可能性があると述べた。

プロトコル変更の技術的な是非は別途検討するとしながらも、一部提案の伝えられ方には問題があると指摘した。特定の変更案をビットコインの「存在論的危機」であるかのように見せるのは誇張であり、誤ったマーケティングだと批判した。

一連の発言は、企業資金や組成商品が市場に与える影響が強まる局面でも、ビットコインは資産としての効用とネットワーク特性によって支持されるべきだという点に集約される。Strategyの売却開示、STRCを巡るレバレッジ論争、プロトコル変更を巡る議論が重なる中、市場では価格だけでなく、ビットコインを支える構造そのものを見直す動きが強まっている。

キーワード

#ビットコイン #Strategy #STRC #BIP-110 #Cointelegraph
Copyright © DigitalToday. All rights reserved. Unauthorized reproduction and redistribution are prohibited.