Rippleは、米カンザス大学の体育部門「Kansas Athletics」と5年のスポンサー契約を結び、XRPを同部門の公式暗号資産に指定した。XRPのロゴはアメリカンフットボールやバスケットボールを含む全競技のユニフォームに掲出される。複数の海外メディアが8日、報じた。
報道によると、NCAAディビジョン1の主要大学スポーツプログラムが暗号資産企業とスポンサー契約を結ぶのは初めてという。
Rippleはあわせて、学生アスリート向けの教育プログラムへの資金支援も計画している。内容は伝統的金融とデジタル資産を中心とし、対象は学生アスリートにとどまらず、大学コミュニティ全体に広げる方針だ。
カンザス大学の卒業生に対し、テック分野でのキャリア形成を後押しする取り組みも進める。
トラビス・ゴフ体育部ディレクターは、大学スポーツには革新的で将来を見据えたパートナーシップが求められているとコメントした。ビル・セルフ男子バスケットボール部監督も、選手たちが今回の提携の意義と今後に生かせる点を理解できるようにしたいとの考えを示した。
今回の契約では、ブラッド・ガーリングハウスRipple最高経営責任者(CEO)とカンザス大学とのつながりにも注目が集まった。ガーリングハウス氏はカンザス州トピカの出身で、カンザス大学で経済学の学士号を取得している。
同氏はSNSで「仕事上の世界と個人的な世界が交わる、めったにない瞬間だ」と投稿し、母校の主要大学スポーツでXRPが初めてユニフォームに採用されたことに言及した。
カンザス大学はすでにXRPのエコシステムにも参加している。工学系学部を通じて、公式のXRP Ledgerバリデーターを運用しているという。
暗号資産業界によるスポーツスポンサーは以前から続いているが、論争を呼んだ例もある。FTXは2021年に米プロバスケットボールNBAのマイアミ・ヒートの本拠地アリーナの命名権を取得したが、2年足らずでロゴは撤去された。
一方で、契約が継続している事例もある。Terraは2022年に米プロ野球MLBのワシントン・ナショナルズと5年契約を結び、ロゴは現在も球場に残っている。直近では、Coinbaseが米プロバスケットボールとの長期スポンサー契約を維持しており、Ledgerも昨年6月にサンアントニオ・スパーズとスポンサー契約を結び、ユニフォームやコートにロゴを掲出した。
もっとも、今回の契約がXRP価格を直ちに押し上げたわけではない。XRPは同日、一時約4.2%下落し、時価総額は670億ドルで、デジタル資産の時価総額ランキングで6位圏を維持した。
XRPは昨年、3.65ドルで過去最高値を付けた後、約71%下落し、足元では1.07ドル前後で取引された。一方、提携発表後の数時間で、XRP先物の未決済建玉は1%増と小幅に伸びた。
今回の契約は、暗号資産企業によるスポーツマーケティングが、広告露出にとどまらず、教育支援や人材育成にまで広がっていることを示す事例となりそうだ。カンザス大学がすでにXRP Ledgerのバリデーターを運用していた点からも、単なる新規の広告施策ではなく、既存のエコシステムを土台に関係を深めた提携といえる。