XRPの下値めどが、これまで心理的節目とみられてきた1ドルではなく、0.91ドル近辺にあるとの見方が出ている。暗号資産市場の急落で大規模な強制清算が発生するなか、相場の注目点は節目の防衛から、実際に買いが入りやすいテクニカル上の支持帯へ移りつつある。
ブロックチェーンメディアのU.Todayが25日(現地時間)に報じた。市場全体が下落する局面でもXRPは1.03ドル前後で推移しているが、TradingViewの月足チャートではボリンジャーバンド下限が0.91ドルを示している。
焦点となっているのは、投資家が心理的な支持線とみる1ドルと、テクニカル分析が示す実際の支持帯が一致しない可能性だ。U.Todayは、1ドルは象徴的な価格水準ではあるものの、テクニカル面では従来ほど強い意味を持たなくなっているとの見方を示した。
市場全体の地合い悪化も、この見方を補強している。暗号資産の時価総額は2兆ドルを割り込み、XRPも24時間で約4%下落し、1.03ドル近辺で取引された。市場では、心理的節目の維持そのものよりも、大規模清算後にどの価格帯で実際の買いが入るかに関心が集まっている。
下押し圧力を強めたのは強制清算だ。CoinGlassによると、直近24時間の暗号資産市場では約14億8000万ドル相当のポジションが清算され、約21万7000人の投資家が影響を受けた。このうちロングポジションの清算額は12億1000万ドルに達した。
XRPも例外ではない。XRP関連の清算額は約3900万ドルで、このうち約3880万ドルがロングポジションだった。上昇を見込んだ買い持ちの整理が進み、短期反発を支える買い需給が大きく弱まったとの見方が出ている。
大口投資家の損失も市場心理を冷やした。分散型取引プラットフォームのハイパーリキッドで「0xf79C」のウォレットを使っていた大口投資家は、ビットコインのロング4770万ドルとXRPのロング2850万ドルを強制清算され、約842万ドルの損失を計上した。U.Todayは、急落局面を象徴する事例の一つとして伝えている。
テクニカル面では、追加下落の可能性も意識されている。XRPは、レンジ相場の中心水準とされてきた2.05ドルを下回って以降、下落基調が続いている。次の主要な支持帯は、過去の変動レンジ下限に当たる0.91ドル近辺だという。
U.Todayは、足元の1ドル近辺の防衛を「一時的な堤防」にたとえた。売り圧力が続けば、1ドル割れは想定外ではなく、テクニカル面からも十分に説明可能な値動きになり得るとしている。
市場では当面、1ドルという心理的節目よりも、0.91ドル近辺で実際に買いが入るかどうかが重要な変数となる。大規模な強制清算後に新たな支持帯が形成されるかが、XRPの短期的な方向感を左右しそうだ。