GoogleのAI人材の流出が相次いでいる。写真=Shutterstock

GoogleのAI開発を支えてきた研究者や幹部の流出が相次いでいる。Geminiの開発に関わった研究者がAnthropicに移るほか、先週には有力研究者のノアム・シャジール氏がOpenAIへの移籍を発表した。Google DeepMindの幹部にもAnthropicへ転じる動きが出ており、AI人材を巡る競争は一段と激しさを増している。

米TechCrunchが24日(現地時間)、Bloomberg報道を引用して伝えたところによると、ジョナス・アドラー氏とアレクサンダー・フリチェル氏はGoogleを離れ、Anthropicに加わる見通しだ。2人はいずれも、GoogleのAIモデル「Gemini」の開発で重要な役割を果たしてきたとされる。

Googleでは先週、ノアム・シャジール氏がOpenAIへ移籍すると発表した。シャジール氏は2000年にGoogleへ入り、途中でチャットボットのスタートアップCharacter.AIを立ち上げた約3年間を除き、長年にわたってGoogleのAI研究を主導してきた。

Googleはこれに先立ち、Character.AIを事実上27億ドル規模で取り込む契約を通じて、シャジール氏をGemini開発に呼び戻していた。ただ、最終的に同氏はGoogleを離れ、OpenAIを選んだ。

人材流出はそれだけにとどまらない。シャジール氏の発表から数日後には、Google DeepMindのディレクターであるジョン・ジャンパー氏がAnthropicに移籍することも明らかになった。ジャンパー氏は、DeepMindの最高経営責任者(CEO)デミス・ハサビス氏とともに、AlphaFoldの研究成果により2024年のノーベル化学賞を受賞したことで知られる。AlphaFoldは、アミノ酸配列を基にタンパク質の3次元構造を予測する技術だ。

Bloombergは、アドラー氏とフリチェル氏について、Geminiモデル開発の中核を担った研究者だと報じた。ジャンパー氏もまた、Google DeepMindを代表する研究成果をけん引してきた人物として評価されてきた。

市場では、こうした流れが当面続く可能性が意識されている。OpenAIとAnthropicが新規株式公開(IPO)の準備局面に入る中、株式報酬をてこにトップ級のAI人材の獲得攻勢を強める余地があるためだ。研究環境や成果だけでなく、将来の企業価値上昇への期待も、人材移動を後押しする要因になり得る。

Googleにとっては、Geminiの競争力を維持しながら、中核研究人材の流出をどう防ぐかが新たな課題となる。今回動きが伝えられた人材はいずれも、大規模AIモデルやAlphaFoldといったGoogleを象徴する研究プロジェクトに直結する。AI分野では技術開発競争に加え、人材獲得競争も一段と熾烈になっている。

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