Stellar(XLM)がこの1カ月で30%超上昇し、暗号資産の時価総額ランキングでトップ10入りへの期待を高めている。決済ネットワークへの採用拡大や相互運用性の強化、機関との連携進展が相場を支える材料として意識されている。
米ブロックチェーンメディアDecryptが6月23日(現地時間)に報じたところによると、XLMの時価総額順位は年初来の大半で17〜21位にとどまっていたが、主要銘柄の中でも堅調な値動きを見せ、足元では13位まで浮上した。
もっとも、短期的には調整局面にある。XLMは直近1週間で9.72%下落し、24時間ベースでも7.96%安の0.1953ドル(約29円)を付けた。
それでも、この1カ月の上昇分の大半は維持している。先週には週間で27%急伸し、一時は時価総額12位まで上昇したが、その後の市場全体の調整を受けて13位に後退した。
市場では、今回の上昇の背景として、ネットワーク拡張と機関との連携拡大が挙げられている。暗号資産決済ネットワークのMeshは先月、Stellarをグローバル決済エコシステムの決済レイヤーとして統合した。
同じ時期には、Stellarの開発陣がメインネットにプロトコル26「Yardstick」アップグレードを適用した。狙いはネットワークの安全性向上と機関参加の拡大にある。
アップグレード後には、ステーブルコイン発行企業Circleが、Stellarメインネットにクロスチェーン送金プロトコル「CCTP」を導入した。これにより、他のブロックチェーンとの相互運用性は一段と高まった。
機関との連携も広がっている。米預託決済機関DTCCは、Stellar Development Foundation(SDF)と連携し、2027年までにDTCのカストディ資産をStellarネットワーク上でトークン化する取り組みを進めている。業界では、Stellarエコシステムにおける主要な機関参加プロジェクトの一つと受け止められている。
開発面でも動きが続く。Stellarネットワークは「JS SDK v16.0.0」を公開し、プロトコル27のテストネットアップグレードも進めた。
実物資産(RWA)のトークン化プラットフォームArkasは、米短期国債のトークン化商品「GOVY」をStellarネットワーク上で投入した。
XLMの現在の時価総額は約66億1000万ドル(約9915億円)。時価総額ベースでトップ10入りするには、約130億ドル(約1兆9500億円)規模まで拡大する必要がある。
Dogecoinの時価総額が現状水準を維持すると仮定した場合、XLMにはなお約97%の上昇余地が必要となる。価格に換算すると、約0.38ドル(約57円)に相当する水準だ。
XLMは足元で、自身より上位にある3銘柄を追う位置にある。直近では上昇分の一部を失ったものの、エコシステム拡大、機関パートナーシップ、技術アップグレードが続いており、今サイクルでトップ10入り候補として注目を集めている。
市場では今後、決済インフラ統合の広がりやCircleのCCTP導入効果、DTCCのトークン化プロジェクトの進捗が、実際のネットワーク利用拡大につながるかどうかが焦点となりそうだ。