ビットコインを5年以上保有する長期保有者の売り圧力が大きく低下している。オンチェーンデータでは、この層のBTC移動量が19カ月ぶりの低水準まで縮小した。一方で、新規投資家の含み損は拡大しており、市場では9月前後の底入れを見込む見方も出ている。
Cointelegraphは6月23日、市場指標がビットコイン価格の底入れ時期として9月前後を示唆していると報じた。
オンチェーン分析企業CryptoQuantによると、5年以上前にビットコインを取得した投資家の移動量は、90日平均で962BTCだった。2024年11月以来の低水準となる。これに先立ち、この層の移動量は過去2年間に3度大きく増加し、2024年5月には3860BTCまで膨らんでいた。
アナリストのダークポストは、今回のサイクルで長期保有者による売却規模が過去最大級に達したと指摘した。ビットコインのオンチェーン移動量を示すSTXOデータをもとに、強い上昇相場の後に大きな売りが3度発生したと分析している。
ただ、足元ではその売り圧力が急速に弱まっている。90日移動平均は962BTCまで低下し、19カ月ぶりの低水準となった。
また、この層の保有分における取得価格帯の上限は約6万3200ドルとされ、現在の価格水準に近い。それでも多くの長期保有者が売却に動いていないことから、市場では損失確定の売りではなく、保有継続を選ぶ動きが強まっているとの見方が出ている。
これに対し、新規投資家の側では圧力が強まっている。アナリストのアクセル・アドラー・ジュニアは、調整後純未実現損益(aNUPL)が1カ月前の0近辺からマイナス0.14まで低下したと明らかにした。
ビットコインが6万2500ドル近辺で推移する中、平均的な保有者は再び含み損の状態に入ったという。直近3カ月のほぼ半分でaNUPLが0を下回ったとも述べ、足元の売り圧力は長期保有者全体の一斉売却ではなく、新規参加者に集中しているとの見方を示した。
市場の底入れ時期を巡っては、半減期サイクルに基づく分析も出ている。アナリストのLPは、前回の弱気相場では半減期から826日後に最終的な投げ売り局面を迎え、その後70~110日の横ばいを経て主要な安値を付けたと説明した。
この基準を現在のサイクルに当てはめると、826日目は7月6日に当たる。同じ時間軸を適用すれば、底の形成は9月初旬になる可能性があるという。
別のトレーダー、タイタンは四半期チャート上で現在水準より下に流動性が残っていると指摘した。5万8900ドル近辺の安値はまだ試されておらず、4万9000ドルから5万8900ドルの間にはフェアバリューギャップがあるとみている。
その上で、9月まで四半期安値が維持されれば、この流動性ゾーンへの意識が一段と強まり、市場の最終的な底は第3四半期と第4四半期の境目で形成される可能性があると述べた。
長期保有者の売り圧力縮小、新規投資家の含み損拡大、半減期ベースの底入れシナリオが重なる中、市場の焦点は7月以降にビットコインが上昇基調を回復するのか、それとも先に下方の流動性ゾーンを試すのかに移っている。