画像=iSharesのX投稿より

BlackRockは16日(現地時間)、ビットコイン現物への値動き連動と月次分配を組み合わせた上場投資信託(ETF)「BITA」をNasdaqに上場した。現物ビットコインに加え、同社のビットコイン現物ETF「IBIT」を組み入れ、その一部にカバードコール戦略を用いることで、オプションプレミアムを分配原資とする商品だ。

ブロックチェーンメディアCoinPostによると、正式名称は「iShares Bitcoin Premium Income ETF」。ティッカーは「BITA」。現物ビットコインを保有しつつ、IBITも投資対象に組み入れる構成となっている。

運用では、IBIT保有分の約25〜35%を対象にコールオプションを売却し、プレミアム収入の獲得を狙う。投資家にはこれを原資に月次分配を行う仕組みとする。

経費率は0.65%。BlackRockによれば、既存のカバードコール型ビットコインETF2商品を下回る水準だという。

商品設計の背景について同社は、ビットコイン投資でも分配収入を求める需要を挙げた。デジタル資産部門責任者のロバート・ミチニック氏は、多くの顧客がビットコインに関心を示す一方、収益創出も重視していると説明した。

同氏は、BITAについて「ビットコインの値上がり余地の大部分を取り込みつつ、ETFの形で収益獲得も狙えるよう設計した」と述べた。

今回の上場は、BlackRockによるビットコイン現物ETF事業拡大の流れの一環ともいえる。BlackRockはビットコインとイーサリアムの現物ETFをそれぞれ運用しており、いずれも業界最大級の規模を持つ。資金流入面でも存在感を示してきた。

BITAの上場手続きは今年1月に始まった。BlackRockは6月10日、米証券取引委員会(SEC)に4回目の修正届出書を提出し、その後、上場手続きを進めていた。

これにより、これまで現物ETFが中心だったビットコイン上場商品市場で、現物保有とオプション戦略を組み合わせた商品を巡る競争が一段と強まる可能性がある。

競争環境の形成も進んでいる。Goldman Sachsは4月、「Goldman Sachs Bitcoin Premium Income ETF」をSECに申請した。ただ、商品構造はBlackRockのBITAとは異なる。

Goldman Sachsの商品は、ビットコイン現物ETFとそれに連動するオプションを通じて、間接的にビットコインへのエクスポージャーを確保する方式だ。これに対しBITAは、ビットコインを直接保有する点が差別化要因となる。

市場の焦点は、こうした収益追求型のビットコイン現物ETFに実際の資金流入が伴うかどうかに移りつつある。BlackRockは、ビットコイン投資と収益創出を両立したい顧客ニーズを前面に打ち出しており、BITAはその需要に対応する初期の上場商品の一つとなりそうだ。

BlackRockはXへの投稿で、BITAについて「ビットコインへのエクスポージャーを確保しながら、月次インカムの可能性と、現物エクスポージャーに比べたボラティリティ低減を狙える手段だ」と説明した。あわせて、目論見書の案内や、Redditの「r/iShares」で質問を受け付けることも告知している。

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