Elon Musk氏が暗号資産について語った過去のインタビュー映像が、X(旧Twitter)で再び拡散している。映像内でのBitcoinとDogecoinを巡る発言が改めて注目を集め、市場でもその受け止め方に関心が集まっている。
ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicが15日(現地時間)に報じたところによると、話題となっているのは2024年のポッドキャスト出演時の映像だ。Bitcoin支持者のジャック・キャロル氏が最近この映像を共有したことで、再び注目が集まったという。
映像の中でElon Musk氏は、自身が暗号資産を積極的に売り込む立場ではないと明言した。「暗号資産を宣伝するつもりはない」「もし私が暗号資産をあおっているように見えるなら、それは私ではない」と述べている。
一方で、Bitcoinについては一定の評価を示した。Bitcoinを含む一部の暗号資産には利点があるとした上で、「犬とミームが好きなので、Dogecoinには少し愛着がある」と語り、Dogecoinへの好意もにじませた。
映像の再拡散を受け、Xでは発言の解釈を巡る議論も広がった。Xユーザーのジェームズ・ボルツ氏は、こうした発言がXRP支持を意味するものではないと指摘し、TeslaやSpaceX、Elon Musk氏本人のいずれもXRPを支持しているようには見えないとの見方を示した。
Elon Musk氏とDogecoinの関係も、改めて関心を集めている。Elon Musk氏は今年初め、SpaceXが早ければ2027年に月面着陸を実現し、その際にDogecoinを送る可能性に言及し、ミームコインを巡る期待を高めた。
その後も、2021年の自身の約束に触れたXへの投稿に対して「たぶん来年」と返信したほか、「Dogecoinの月行きは不可避だ」とする投稿にも「そうだ」と反応した。ただ、暗号資産を積極的に持ち上げる立場ではないという姿勢自体は維持している。
それでも、Elon Musk氏の発言が市場の関心を集める構図は変わっていない。とりわけBitcoinとDogecoinは、同氏の公の発言と最も強く結び付けられる暗号資産として受け止められている。
今回の再拡散は、Elon Musk氏を巡る注目度が一段と高まる局面とも重なった。Elon Musk氏は12日、SpaceXの上場後に世界で初めて1兆ドル規模の資産を持つ人物になった。
SpaceXはナスダックにティッカー「SPCX」で上場し、1株135ドルで新規株式公開(IPO)を実施。その後、株価は165ドルまで上昇し、公開価格比で約22%高となった。これにより、企業価値は2兆ドルを超えた。
上場前のElon Musk氏の推定純資産は約8130億ドル(約122兆円)だったが、SpaceX株の上昇を受けて1兆ドル(約150兆円)を突破した。これに伴い、ラリー・ペイジ氏やラリー・エリソン氏など他の富豪との差も一段と広がった。
今回の映像再拡散は、Elon Musk氏が暗号資産の宣伝とは距離を置く姿勢を示しつつも、BitcoinとDogecoinを巡ってなお市場の思惑を呼ぶ存在であることを改めて浮き彫りにした。SpaceX上場で同氏の影響力がさらに高まる中、その発言の一つひとつが暗号資産市場で相場材料として意識される可能性がある。