写真=マイケル・セイラー氏の公式サイト

マイケル・セイラー氏は14日、ビットコイン保有企業であるStrategyの企業価値を評価する新たな指標として、「1株当たりビットコイン(Bitcoin Per Share、BPS)」を含む3指標を示した。総保有量だけでなく、負債を差し引いたうえで株主に実質的に帰属するビットコイン保有量を重視する考えを打ち出した。

ブロックチェーンメディアのU.Todayによると、セイラー氏はソーシャルメディアへの投稿を通じて、Strategyのビットコイン保有価値を測る主要指標を公表した。

セイラー氏が重視したのは、会社全体の保有BTC総量ではなく、普通株1株当たりで見たビットコイン保有量だ。企業債務についても一律にリスクとみなすのではなく、「悪い負債」と「有用な負債」に分けて捉えるべきだと説明した。

短期かつ高金利の借り入れは株主価値を損なうリスク要因になる一方、長期かつ低金利の資金調達は、ビットコイン購入の拡大と企業価値の向上につながる可能性があるとした。

公表した1つ目の指標がBPSで、普通株1株当たりに対応する総ビットコイン保有量を示す。2つ目はBTC Yieldで、1株当たりビットコイン保有量が一定期間でどの程度増えたかを表す指標だ。

3つ目はCEBE BPS(Common Equity Bitcoin Equivalent Per Share)。保有ビットコインの価値から負債をすべて差し引いた後に残る、1株当たりの純ビットコイン保有量を意味する。セイラー氏はこの指標を、株主の安全性を見極めるうえでの中核指標に位置付けた。

関連資料には「Still adding dots」との文言も添え、追加のビットコイン購入を示唆した。

今回の指標公表は、Strategyのビットコイン買い増し戦略を巡って投資家の警戒感が高まるなかで示された。2026年6月中旬時点の保有量は84万5256BTCで、保有資産価値は約543億6000万ドルに達する。

一方、平均取得単価は7万5682ドル。ビットコイン価格が約6万4300ドル水準で推移していることを踏まえると、約15%の含み損を抱えている計算になる。

それでも同社は買い増し方針を維持している。8日には約1億100万ドルを投じ、1550BTCを追加取得した。

この一方で、優先株配当の支払いに伴い、32BTCを売却した。

市場では、今回の新指標の公表について、借り入れを活用したビットコイン購入戦略に対する株主の懸念を和らげる狙いがあるとの見方も出ている。

投資家の関心は次の購入開示に移っている。市場は、Strategyが15日に米証券取引委員会(SEC)へ追加購入の詳細を提出するかどうかを注視している。

現時点で新たな購入は確認されていない。ただ、セイラー氏が「Still adding dots」と表現したことで、追加買い増しへの期待が改めて強まっている。

業界では、今回の指標はStrategyの価値を単純な保有量ではなく、「株主に帰属するビットコイン保有量」という観点から評価しようとする試みとして受け止められている。とりわけ、負債を除いた純保有量を示すCEBE BPSの導入には、大規模な借り入れを伴う購入戦略の安定性を投資家に説明する意図がにじむ。

今後、追加購入が確認されれば、市場はセイラー氏が示した新たな評価枠組みとあわせ、Strategyの借り入れを活用したビットコイン蓄積戦略を改めて検証することになりそうだ。

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