チャールズ・ホスキンソン氏のイメージ画像(画像=Reve AI)

Cardano(ADA)創設者のチャールズ・ホスキンソン氏が、当面の活動休止を示唆した。Cardanoでは足元で、分析サービス「TapTools」の終了やNFT市場「JPG.Store」の閉鎖、ガバナンスを巡る対立が相次いでおり、ADA相場も急落している。

ブロックチェーンメディア「The Crypto Basic」が4日(現地時間)に報じた。ホスキンソン氏は3日、X(旧Twitter)に「少し休む。戻ってくる」と投稿したが、休止の理由や期間には触れなかった。

今回の発言が、SNS上での発信を一時的に止める意味なのか、それとも暗号資産業界での活動全般を含むのかは明らかになっていない。そのため、Cardanoコミュニティでは影響範囲を見極めようとする動きが広がっている。

Cardanoを巡っては悪材料が続いている。分析プラットフォームのTapToolsは、2022年から提供してきたチャート機能、ウォレット追跡、APIサービスを2週間以内に終了すると発表した。過去1年で主要メンバー5人が退社し、最高技術責任者(CTO)や最高執行責任者(COO)に加え、共同創業者級の人材流出もあったという。背景として、資金難と厳しい市場環境を挙げた。

ホスキンソン氏も、TapToolsは自身の日常の一部だったとしたうえで、今回の終了を受け、2026年下半期には資金が尽き、より多くのプロジェクトが頓挫する可能性があると警鐘を鳴らしていた。

エコシステムからの撤退はTapToolsだけではない。Cardano基盤の主要NFTマーケットプレイスだったJPG.Storeは4月23日に縮小モードへ移行し、新規登録、取引、レンディング、NFT発行機能を停止。その後、5月23日に閉鎖した。主要プラットフォーム2社が6週間の間に相次いで市場を去った格好だ。

ガバナンス面でも対立が表面化している。Cardanoコミュニティは、シンガポールで開催予定だった「Cardano Summit 2026」の資金支援に向けた調達案を否決した。ボルテールのガバナンス体制では3分の2の賛成が必要だったが、財務基金から約780万ADAを拠出する提案に対する委任代表の賛成率は約65%にとどまり、イベントは中止となった。

Input Output Global(IOG)による別の大規模な研究開発提案も、反対率が80%を超えた。支出や財政運営の優先順位を巡り、Cardano内部の見解の隔たりが改めて浮き彫りになった。

市場はこうした動きに敏感に反応した。ADAはホスキンソン氏の投稿後に0.20ドル(約31円)を割り込み、一時0.18ドル(約28円)前後まで下落。5年ぶりの安値を付けた。6月に入ってからの下落率は19.8%、年初来では43%超に達する。2021年の高値3.1ドル(約485円)と比べると、足元の価格は約94%低い水準にある。

ホスキンソン氏の個人事業でも逆風が続く。2022年に米ワイオミング州で立ち上げた、米Mayo Clinicをモデルとするヘルス・ウェルネスクリニックは、7月31日に閉鎖予定だ。2026年1月には約40人を削減しており、多額の投資にもかかわらず持続可能ではないとの評価を受けた。

同氏が活動の中断を示唆するのは初めてではない。2025年5月20日にもXの利用を休むと表明し、一部の責任を他者に委ねた。2026年1月初旬には、自身のアカウントを一時的に「沈黙モード」にするとして、プラットフォームを離れ、より重要な課題に集中すると明らかにしていた。2023年7月にも、プラットフォーム利用制限を理由に短期間休止した経緯がある。

もっとも、これまでの休止が休息や業務集中、プラットフォーム上の問題への対応が主な理由だったのに対し、今回はCardanoエコシステム全体に逆風が強まる局面で打ち出された点が異なる。現時点で確認できるのは、ホスキンソン氏が復帰の意思を示していることだけで、空白期間の長さや実際の影響範囲については、今後の発言を待つ必要がある。

「I’m taking a break. TTYL」

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