CoinbaseとBetter Home & Financeが暗号資産担保の住宅ローン商品を発表した 写真=Coinbase

CoinbaseとBetter Home & Financeは、ビットコインやUSDCを担保に住宅購入時の頭金に充てられる住宅ローン商品を発表した。ミシガン州アナーバーで初の融資を実行しており、2026年夏には全米での提供を計画している。

4日付のCryptoPolitanによると、この商品は通常の住宅ローンに加え、頭金相当額を別建ての暗号資産担保ローンで調達する仕組みだ。Fannie Maeの適格融資基準に沿った住宅ローンと組み合わせることで、購入者は保有する暗号資産を売却せずに住宅取得資金を確保できる。

例えば50万ドルの住宅を購入する場合、40万ドルを通常の住宅ローンで、残る10万ドルを暗号資産担保ローンで賄う。頭金部分を現金で用意しにくい層を主な利用対象としている。

必要な担保水準は資産ごとに異なる。ビットコインを担保とする場合は借入額の約2.5倍相当が必要で、前述のケースではCoinbaseに少なくとも25万ドル相当のビットコインを保有している必要がある。USDCは1.25倍相当で、必要担保額は比較的低い。

両ローンは金利と返済条件をそろえ、毎月の支払いも一本化する。担保に差し入れた暗号資産は融資期間中、Coinbaseのカストディ口座で保管される。商品は15年固定と30年固定で提供する。

初の利用者は30代前半の夫婦、ジョーとエイミー。ジョーはソフトウェアエンジニア、エイミーは大学院生で、暗号資産は保有していた一方、一般的な頭金として充てられる現金が不足していたという。

ジョーは、従来の選択肢は資産を売却して長期キャピタルゲイン課税を負担するか、金利変動の大きいマージンローンを利用する程度だったと説明した。マージンコールのリスクも重荷になっていたとしている。

今回の商品は、一般的な民間の暗号資産担保ローンと異なり、Fannie Maeの適格融資基準に沿った住宅ローンと組み合わせる点が特徴だ。Betterの創業者兼CEO、ビシャル・ガグ氏は、Fannie MaeとFreddie Macが昨年、住宅購入向けに合計1兆2000億ドル規模を取り扱ったと説明した。

Betterは、この仕組みによって既存のセカンダリー市場に直接アクセスできるとみている。また、事前承認を受けた顧客の41%は、所得と信用の要件を満たしている一方、即時に支払える現金が不足していると明らかにした。

需要の大きさも確認された。ウェイティングリスト上の想定融資額は約2億5000万ドル。登録者の76%は既存のCoinbase利用者で、37%は50万ドル以上の暗号資産を保有していた。さらに63%が6カ月以内の住宅購入を希望しており、関心が高い州はカリフォルニア州、ニューヨーク州、フロリダ州だった。

Coinbaseで消費者・プラットフォーム提携を統括するマーク・トロイアノブスキ氏は、今回の提携について「取引の枠を超えた暗号資産活用の事例だ」とコメントした。その上で「数千万人の米国人がデジタル資産で実質的な富を築いてきた。いま、その資産が住宅取得につながる直接的な手段になりつつある」と述べた。

提供開始時点で対象となる資産はビットコインとUSDCに限る。両社は今後、対象とするデジタル資産の拡大を検討する方針だ。

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