写真=Reve AI

ビットコインが下落基調を強めるなか、Standard Charteredは下値は限られるとの見方を示した。ビットコイン現物ETFの保有残高が高水準で安定していることに加え、Strategyが再び買いに動けば、相場の底打ちを示す材料になり得るという。一方、Mt. Goxによる資金移動は、短期的な売り圧力への警戒を強めている。

Coinpostが5日(現地時間)に報じたところによると、Standard Charteredでデジタル資産リサーチを統括するジェフリー・ケンドリック氏は、ビットコイン現物上場投資信託(ETF)の保有が価格の下支え要因になっていると指摘した。あわせて、Strategyによる大規模な再購入の可能性にも言及し、相場の安値形成を見極めるうえで重要な材料になるとの見方を示した。

同氏は、今週の下落について「暗号資産市場にとって厳しい1週間だった」と評価した。ビットコインは6万3700ドル前後で推移し、前日比で約2.8%、週間では約14%下落。イーサリアムも1775ドル前後と、前日比で約4%下げた。

ただ、ケンドリック氏は足元の相場を中長期では買い場とみている。2026年末時点でビットコインが10万ドル、イーサリアムが4000ドルに達していれば、現在の水準は誰もが望んだ買い機会に見えるはずだとした。

市場が材料視した要因の一つが、Strategyによるビットコイン売却だ。ケンドリック氏は、同社が今週32BTCを売却したタイミングについて、暗号資産懐疑派の見方を補強しかねない局面だったと指摘した。

もっとも、この売却は長期的な方針転換ではなく、再購入に向けた一時的な動きにとどまる可能性があるとみている。

その根拠として挙げたのが、2022年12月の事例だ。当時、Strategyは税務処理を目的に704BTCを売却した後、2日後に810BTCを買い戻したという。

今回についても、売却分を上回る規模で再購入に踏み切る可能性があるとみる。想定される買い戻し規模は320BTCまたは3200BTCで、今回売却した32BTCの10~100倍に当たる。

同氏は、Strategyの再購入が実際に確認されれば、市場の受け止め方は変わる可能性があるとした。買い戻しが確認された場合、底打ちを示す暫定的なシグナルになり得るとしている。

需給面では、現物ETFの保有残高が比較的安定している点も支援材料だ。ビットコイン現物ETFの保有量は約67万4000BTCで横ばい圏にあり、こうした動きはビットコイン相場が構造的に下値を切り下げにくいことを示していると分析した。

一方で、短期的な懸念材料も残る。市場では、Mt. Goxが約1万306BTCを新たなウォレットに移した後、Bitstamp側に116.3BTCを追加送金した動きに注目が集まった。

この資金移動は、債権者への返済や売却につながるとの警戒感を強め、現物市場での売り圧力を意識させる要因になった。

足元の下落局面は、現物ETF保有の底堅さ、Strategyの一時的な売却と再購入観測、Mt. Goxの移転に伴う売り警戒が重なった格好だ。今後は、Strategyがどの程度のスピードでビットコインを買い戻すか、Mt. Gox関連の売りが追加で市場に出てくるかが主な焦点となる。

キーワード

#ビットコイン #現物ETF #Standard Chartered #Strategy #イーサリアム #Mt. Gox
Copyright © DigitalToday. All rights reserved. Unauthorized reproduction and redistribution are prohibited.