画像=9to5Mac

Apple初の折りたたみiPhoneとみられる「iPhone Ultra」を巡り、液体金属を用いたヒンジを採用するとの観測が浮上した。米ITメディアの9to5Macは現地時間2日、今秋の投入が取り沙汰される同端末について、ヒンジ部材に液体金属が使われる可能性があると報じた。

情報源とされるのは、中国のSNS「微博」で活動するリーカーのFixed Focus Digitalだ。同氏はこれまでにも、「iPhone Ultra」にベイパーチャンバー冷却システムが搭載されることや、発売時期が9月になるとの見方を示していた。今回は新たに、ヒンジに液体金属が採用されるとの情報を伝えた。

注目されるのは、Appleが長年確保してきた関連技術が、初の折りたたみiPhoneで本格採用される可能性が出てきた点だ。9to5Macは、液体金属ヒンジを巡る報道はこれまでも繰り返し出ていたものの、折りたたみディスプレイと同様、長らくうわさ先行で具体像に乏しかったと指摘している。

液体金属は以前からApple製品への採用観測がたびたび浮上してきたが、実際に広く製品へ展開された例はほとんどない。Appleは2010年に液体金属技術のライセンスを取得したものの、その後の活用はSIMカード取り出し用ピン程度にとどまり、目立った採用にはつながっていなかった。

それだけに、今回のリークは時期の面でも関心を集めている。9to5Macは、「iPhone Ultra」の生産準備が相当程度進んでいるとみられるこの段階で具体的な部材情報が再び出てきたことについて、Appleが15年余りにわたり投資してきた液体金属技術が今年ようやく実を結ぶ兆しだと伝えた。

発売まで数カ月とされる局面で、ヒンジという中核部品に関する情報が改めて浮上したことで、単なる初期検討ではなく、実際の採用に向けた動きではないかとの見方も強まっている。

液体金属が薄型・軽量のiPhone製造に活用されるとの観測は以前からあったが、実装の有無は確認されていない。その点、折りたたみ端末のヒンジは、液体金属の特性を最も生かしやすい用途の一つとみられる。ヒンジは端末の耐久性を左右する重要部品であり、折り曲げの反復に耐えながら薄型設計を維持する必要があるためだ。

9to5Macも、15年余り前から取り沙汰されてきた「折りたたみiPhone向け液体金属ヒンジ」の構想が、今秋にも現実味を帯びる可能性があると報じている。

もっとも、現時点で確認されているのは、液体金属ヒンジ採用の可能性と今秋、特に9月発売の見通しにとどまる。Appleが公式に明らかにした事実はなく、製品名や最終仕様、発売時期はいずれも今後変更される可能性がある。

今回のリークは、Appleが折りたたみiPhoneという新たなフォームファクターを投入するだけでなく、長年蓄積してきた素材技術をあわせて前面に出す可能性を示した点で注目される。参入の成否以上に、ヒンジ構造と耐久性でどのような差別化を打ち出すのかが焦点となりそうだ。

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