日本の金融政策変更はXRP相場の急騰材料となるのか。写真=Shutterstock

日本の金融政策正常化が7月のXRP相場急騰につながるとの見方が一部で浮上している。これに対し、XRPコミュニティでは、円キャリートレードの解消期待を過大視すべきではないとの慎重な見方が出ている。

ブロックチェーンメディア「The Crypto Basic」が3日(現地時間)に報じたところによると、XRPコミュニティの分析者エリは、円キャリートレードの大規模な巻き戻しを前提にした強気シナリオには無理があると指摘した。

足元では、日本発の金融引き締めが世界の金融市場にストレスをもたらし、その結果としてXRP需要が急増するとの観測がコミュニティ内で広がっている。国際決済や流動性供給の場面で、XRPが恩恵を受けるという見立てだ。

ただ、エリは日銀の政策金利の推移を踏まえ、こうしたシナリオが短期的に現実味を帯びる可能性は低いとみる。日本の政策金利は2023年4月時点のマイナス0.1%前後から、2025年12月には0.75%まで上昇したが、そのペースは段階的で、事前に織り込みやすいものだったという。

そのため、機関投資家やレバレッジ取引の参加者には、持ち高を徐々に調整する時間が十分にあると分析した。市場全体を揺るがすような急激な清算につながる局面ではない、というのがエリの見方だ。

さらに、本格的な資金再配分が起こるのは、日本の金利が1.5%前後に近づいてからになる可能性があるとも述べた。その時期はなお18〜24カ月先となる公算が大きく、無秩序な円買い戻しのリスクも相対的に低いと評価している。

XRPの短期反発を抑える要因として、エリはXRPLの流動性不足も挙げた。ブレット・モリンの発言を引用し、流動性の薄さがXRPL普及の主要な障害の一つになっていると説明。決済や清算でより幅広い需要を取り込むには、まず市場の厚みを増す必要があるとした。

国際取引や清算の分野では、TetherとCircleのステーブルコインであるUSDTとUSDCが依然として優位にあるとの見方も示した。エリはこの構造を「ステーブルコイン・サンドイッチ」と表現。法定通貨間のグローバル取引でステーブルコインが中間資産としての役割を拡大する中、XRPが当面入り込める余地は大きくないと説明した。

もっとも、XRPの中長期的な可能性そのものを否定したわけではない。グローバル決済やトークン化金融の成長が進めば、XRPも恩恵を受ける可能性があるとしつつ、日本の金融政策変更だけを理由に相場が直ちに急騰するとの期待には距離を置いた。

市場環境も追い風とは言いにくい。XRPは直近1週間で約7.75%下落し、1.20ドル(約180円)となった。日本の金利正常化への思惑が高まる一方で、暗号資産市場全体の地合いの弱さから上値は重かった。

今回の議論は、XRPの価格見通しを日本発のマクロ要因だけで説明するのは難しいことを示している。日銀の金利正常化は段階的に進む一方、XRPL内部には流動性の課題も残る。短期的な急騰シナリオよりも、市場構造の変化と流動性拡大の進展を見極める必要がありそうだ。

エリはSNSへの投稿でも、7月に大規模な円買い戻しが起き、それがXRP急騰につながるとの見方が再び強まっていると紹介した上で、「Japan Timesの図表は、遅く予見可能な階段状の上昇を明確に示している」と述べている。

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