資産運用会社Striveが、現在の資金調達ペースを維持できれば、ビットコイン保有量を大幅に積み増せる可能性があるとの見方が示された。1日当たり810万ドルの調達が続いた場合、SATA優先株を最大155億ドル発行し、足元の価格水準で約17万5000BTCを追加取得できる計算だ。
ブロックチェーンメディアのCryptopolitanが3日(現地時間)に報じた。ジェフ・ウォルトン最高リスク責任者(CRO)によると、Striveは現在、1日当たり約810万ドル規模で資本を調達している。このペースが続けば、155億ドル規模のSATA優先株発行を通じて、ビットコイン約17万5000BTCを追加購入できるという。
ウォルトン氏は2日、Striveが過去最大規模の私募の後、週間ベースで過去最大のビットコイン購入を実施したと明らかにした。これにより、同社の保有量は計1万9000BTCに達したとしている。
Striveは5月23日から6月1日にかけて、2500BTCを約1億8520万ドルで取得した。平均取得単価は1BTC当たり約7万4092ドルだった。これで同社のビットコイン保有量は1万9000BTCまで拡大した。
ビットコイン保有企業ランキングでも上位に浮上している。BitcoinTreasuries.netによると、Striveの保有量は上場企業で7位。Coinbaseの1万6492BTC、Riot Platformsの1万5680BTCを上回る。Striveは2025年9月に69BTCを保有して以降、17回にわたって買い増しを進めてきた。
ウォルトン氏はあわせて、Strategyを巡る市場の批判にも反論した。Strategyは84万3706BTCを保有する企業最大のビットコイン保有者だが、優先株配当の原資確保に向けて32BTCを約250万ドルで売却したことから、市場では疑問視する声も出ていた。
これに対し同氏は、この小規模な売却によってStrategyの現金保有額は最大2900万ドル増え、週率で3.3%の伸びにつながったと主張した。この傾向が続けば、12月時点の現金残高は22億5000万ドルに達する可能性があるとして、流動性管理とビットコイン蓄積を切り分けずに見るべきだと強調した。
株価動向についても、同氏はStrategyの時価総額が直近34取引日にわたり比較的安定していたと評価した。この間、ビットコイン価格は10%下落したものの、米上場企業の時価総額ランキングでは233位と、順位の低下は5つにとどまったという。
もっとも、Striveが示した追加17万5000BTCの取得余地が、そのまま実現するわけではない。現在の調達ペースを維持することに加え、調達資金の全額をビットコイン購入に充てること、さらに足元の市場価格が維持されることが前提となるためだ。155億ドル規模のSATA優先株発行には、規制面の手続きも必要になる。
Striveはすでに公表している通り、場内売却方式のプログラムを42億ドルまで拡大するため、米証券取引委員会(SEC)向け提出書類の修正が必要としている。
今回の事例は、企業によるビットコイン取得戦略において、購入そのものだけでなく、それを支える資金調達の枠組みが重要な論点になっていることを示している。今後の焦点は、StriveがSATAを通じた調達ペースを維持できるか、また規制対応を経て取得規模をさらに拡大できるかに移りつつある。