Microsoftのイメージ画像=Shutterstock

Microsoftは年次開発者会議「Build」で、自社開発の推論モデルやAIエージェント、サイバーセキュリティツールを公開した。AI戦略を外部モデル依存から独自開発重視へとシフトする姿勢を鮮明にした。

同社が今回披露したのは、初の推論モデル「MAI-Thinking-1」と、画像、音声、文字起こし、コーディング向けなどを含む計7モデルだ。

The Vergeが3日(現地時間)に報じたとおり、Microsoft AI部門を率いるムスタファ・スレイマン氏は、「Microsoftが世界トップ4の研究機関の一角を占め得ることを示すのが目標だ」と述べた。

同氏は主要なAI研究機関としてGoogle DeepMind、OpenAI、Anthropicを挙げた上で、Microsoftは現時点でその一角には入っていないとの認識を示した。

Microsoftによると、「MAI-Thinking-1」は数学やコーディング、企業での実運用を想定してゼロから開発したモデルだ。他社モデルを活用した蒸留は行わず、自社データと自社の知的財産を用いて学習させたとしている。タスクによっては、OpenAIの同等モデルより低コストだという。

スレイマン氏は、OpenAIとの契約条件見直し後、より大規模なモデル学習や独自の超知能開発を、自社の知的財産に基づいて進められるようになったと強調した。

法人市場の開拓では、セキュリティとAIエージェントを前面に打ち出した。サティア・ナデラCEOは、最近投入したAIサイバーセキュリティツール「MDASH」を紹介し、100体のAIエージェントを連携させることで、単一モデルよりも脆弱性を見つけやすくなると説明した。

もっとも、独自モデルがどこまで成果を上げられるかはなお不透明だ。Microsoftは7つの新モデルのベンチマーク結果をアピールしたが、The Vergeは、こうした数値が実際の導入拡大を保証するものではないと伝えている。

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