【サンフランシスコ】Snowflakeは6月3日、年次カンファレンス「Snowflake Summit 26」で、知識労働者向けAIエージェント「CoWork」の新機能と、モデル学習サービス「Cortex Training」を発表した。CoWorkは分析支援にとどまらず、業務の実行段階までカバーする方向に機能を広げる。
今回のアップデートは、IT部門ではなくビジネス部門での利用を主眼に据えた。CoWorkは、業務データの分析だけでなく、その結果を踏まえた次のアクションまで支援する機能を備える。
中核となるのは「Cortex Sense」だ。Snowflakeによると、Cortex Senseは、AIエージェントが利用するデータ、業務定義、運用知識を自動で統合する共通のコンテキスト基盤で、現場向けのCoWorkと、開発者向けコーディングエージェント「CoCo」の両方に適用する。
CoWorkは、この共通基盤をもとに全社の業務コンテキストとユーザーの役割を把握し、役割に応じたインサイトや実行案を提示する。日常業務を自動化ワークフローに変換する「User Skills」と、Model Context Protocol(MCP)コネクターを組み合わせることで、Google Drive、Salesforce、Slackなどの企業向けツールに直接接続し、着想から実行への移行を支援するという。
「Deep Research」機能は、多段階推論と分析を通じて、企業内の構造化データと非構造化データを横断的に探索する。基盤には、複数のエージェントが連携して処理するマルチエージェント協調アーキテクチャ「Agent Swarm」を採用した。Snowflakeは、単一エージェント構成に比べて最大59.5%高い性能を実現するとしている。
「Artifacts」機能は、リアルタイムデータに基づきダッシュボードの生成、公開、共有を支援する。複雑な依頼をマルチエージェントのオーケストレーションによって分解し、専門化したエージェントが協調して処理する仕組みだ。
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このほかSnowflakeは、CoWorkのiOSアプリ、Slackbot「CoWork Slackbot」、Microsoft Excel向け拡張機能も発表した。MCPコネクターを通じ、Google Drive、Salesforce、Slackなど外部ツールとの連携にも対応するという。
Snowflakeで製品担当シニアバイスプレジデントを務めるクリスティアン・クライナーマン氏は、「Snowflakeが目指すのは、AIが単にインサイトを示すだけでなく、データ、コンテキスト、エンタープライズシステムをつなぎ、ビジネス全体の実行を導くコントロールプレーンになることだ」と述べた。
併せて発表した「Cortex Training」は、フルマネージドのGPU環境で基盤モデルを学習・カスタマイズできるサービスだ。企業はQwenやMistral系のオープンウェイトモデルを、自社データに合わせてチューニングできる。Snowflakeは、同一のGPU予算で最大2倍の学習を実行できると強調した。