Tesla「Model 3 Plaid」 写真=Shutterstock

Teslaを巡る成長シナリオに再び注目が集まっている。高性能モデル「Model 3 Plaid」の投入観測に加え、イーロン・マスク氏がSpaceXとの統合論に言及。FSDを巡る訴訟や安全性論争、Waymoとのロボタクシー競争、中国EV勢の攻勢、Ferrari初のEVを巡る賛否まで、モビリティ業界の話題は一段と広がっている。

まずTeslaでは、新たな高性能車の投入観測が浮上した。幹部が「Model 3 Plaid」を検討中だと発言したことがきっかけで、車種ラインアップ拡充への期待が高まっている。これに加え、マスク氏がTeslaとSpaceXの統合を巡る議論に触れたことで、事業再編の可能性にも市場の関心が向かった。

先進運転支援機能「FSD(Full Self-Driving)」を巡っては、期待と批判が併存する状況が続く。FSDが提供されなかったとしてTeslaを提訴したオーナーには、1万800ドル(約162万円)が返金された。一方で、TeslaはFSDが人間の運転より安全だと主張しているものの、社内からもその検証手法に疑問の声が上がっている。最新のFSD v14については、介入がほぼ不要な水準まで進化したとの評価がある半面、挙動の危険性を指摘する見方もあり、論争は収まっていない。

ロボタクシー分野では、WaymoとTeslaの差が改めて意識されている。Teslaの無監督ロボタクシーは、当初想定より規模が縮小し、約20台にとどまるとの見方が出ている。これに対しWaymoは、テキサス州の自動運転車登録台数で優位に立つとされ、商用化競争を先行している。さらに次世代ロボタクシー「Ohai」を公開し、米国3都市で無料運行も始めた。主導権争いは一段と熱を帯びている。

EV市場では、中国勢の存在感が一段と強まっている。世界のEV販売は2000万台を突破し、中国だけで1320万台に達したとされる。中国のEV販売台数は1649万台に達し、米国の新車市場全体を上回る規模に拡大したとの見方もある。BYD傘下のDenzaでは、「Z9 GT」が中国発売から3カ月足らずで1万台を引き渡したなど、中国メーカーの競争力向上が鮮明になっている。

中国メーカー各社は、海外展開と技術訴求も加速させている。Chery AutomobileとBYDが参加する合弁会社EMTAは、日本の電気軽自動車市場への参入を予告し、2027年の初投入を視野に入れる。Geely Automobileは欧州で連鎖衝突を想定した極限試験を公開し、安全性でのアピールを強めた。BYDも、自社開発の4nm自動運転チップを公開したほか、自動運転中の事故について全額補償する方針を打ち出し、技術力と信頼性の両面で攻勢をかけている。

モビリティ関連ではこのほか、自動運転やサービス革新を巡る動きも続く。Autonomous A2Zは累計自動運転走行が100万kmを突破した。LG Electronicsは、AI家電を組み込んだ未来型モビリティ空間ソリューションを済州で披露。Whistleは巨済市で駐停車取り締まり通知サービスを始め、Hyundai Motorは米国全域で訪問整備サービスを拡大した。Audiは高性能PHEV戦略を進め、「RS5」の電動化にも注目が集まっている。

eVTOL分野では、商用化を前に法的リスクと認証遅延が重荷となっている。Joby Aviation、Archer、Vertical Aerospaceを巡る訴訟が続いており、市場の投資心理を揺さぶっている。

高性能EVの話題では、Ferrari初の純電気自動車「Luce」も波紋を広げた。価格は64万ドル(約9600万円)超とされるが、公開直後からデザインを巡る批判が噴出。Ferrariらしさを欠くとの見方が広がり、オンライン上ではミーム化や嘲笑の対象にもなっている。ブランドアイデンティティを巡る議論は当面続きそうだ。

自転車市場でも、新製品投入が相次ぐ。USB-C充電と3秒での折りたたみ機能を備えた超軽量の電動アシスト自転車「Zip」が登場したほか、State Bicycleは2799ドル(約42万円)のカーボンロード完成車を投入した。携帯性と性能を前面に打ち出す競争が進み、消費者の選択肢は広がっている。

キーワード

#Tesla #Model 3 Plaid #FSD #Waymo #ロボタクシー #BYD #Ferrari #EV
Copyright © DigitalToday. All rights reserved. Unauthorized reproduction and redistribution are prohibited.