暗号資産投資の広がりを背景に、初心者にとってウォレット選びの重要性が高まっている。ブロックチェーンメディアのthecryptobasicは2日(現地時間)、安全性、使いやすさ、対応ネットワークの広さを基準に、入門者向けの暗号資産ウォレット10製品を取り上げた。
同メディアは、初心者向けウォレットの条件として、強固なセキュリティと分かりやすい操作性の両立を挙げた。暗号資産は分散型ネットワーク上で管理されるため、資産保全の責任は基本的に利用者自身が負う。そのため、2段階認証、秘密鍵の暗号化、生体認証、復旧フレーズのバックアップ機能の有無が重要になるとした。
長期保有を前提とする場合は、ハードウェアウォレットへの対応や連携のしやすさも確認すべき項目だという。
使い勝手やマルチチェーン対応も主要な選定基準に挙げた。初心者向けのウォレットでは、高度な機能の多さよりも、直感的に使える画面設計や簡単な初期設定が重視されると指摘。BitcoinやEthereumに加え、ミームコイン、ゲームトークン、新興アルトコインを併せて保有するケースが増えており、複数のブロックチェーンとデジタル資産に対応するウォレットの利便性が高まっているとした。
このほか、ユーザー評価、過去のセキュリティ実績、カスタマーサポートの質、モバイル、デスクトップ、ブラウザ拡張への対応状況も確認すべきだとしている。
初心者向けの主要なホットウォレットとしては、Trust Wallet、MetaMask、Phantom、Coinbase Walletを挙げた。Trust Walletは100以上のブロックチェーンに対応し、暗号資産やNFTの保管に加え、モバイルおよびブラウザ経由でDAppsを利用できる点を特徴とした。
MetaMaskはEthereum系ウォレットの代表格として普及し、現在はBNB Smart ChainやPolygonなどEVM互換ネットワークにも対応を広げている。Phantomは2021年にSolana向けウォレットとして登場し、その後はEthereumなど他ネットワークにも対応した。Coinbase Walletは、取引所口座がなくても利用できる非カストディアル型のWeb3ウォレットと位置付けた。
ハードウェアウォレットでは、Ledger、Trezor Safe 5、SafePal S1 Pro、Tangem Wallet 2.0、Ellipal Titan 2.0、NGRAVE ZEROを紹介した。Ledgerは、秘密鍵をオフラインで保管するコールドストレージ方式と、Ledger Liveアプリとの連携が強みだとした。
Trezor Safe 5は、Bitcoin専用モデルとマルチアセット対応モデルを展開している。SafePal S1 ProとEllipal Titan 2.0は、QRコードによるオフライン署名に対応。NGRAVE ZEROは、完全オフライン設計とEAL7認証を訴求点として挙げた。
同メディアは、初心者投資家にとって最も安全な選択肢はハードウェアウォレットだと説明した。秘密鍵をオフラインで保管することで、オンライン上の脅威にさらされるリスクを大きく抑えられるためだ。一方で、Ledger Nano Xは約150ドル、Trezor Safe 5は205ドル前後と、初期費用はかかる。
これに対し、MetaMaskやTrust Walletなどのホットウォレットは、アクセスしやすく利便性も高い。ただし、常時インターネット接続を前提とするため、比較的少額の資産管理に向くとまとめた。
チェーン別の推奨製品にも触れた。Bitcoinの保管・管理ではLedger Nano XとTrezor Safe 5、Ethereumおよびレイヤー2のエコシステムではMetaMaskを適したウォレットとして挙げた。アルトコインやマルチチェーン環境では、Trust Wallet、SafePal、Phantomが幅広いトークン対応を強みとするとした。
初心者は、日常的な取引にはホットウォレット、長期保有分にはコールドウォレットを使い分けることで、利便性と安全性のバランスを取りやすいという。どのウォレットを使う場合でも、復旧フレーズはオフラインで保管し、利用可能なセキュリティ機能は有効にするべきだと強調した。あわせて、ウォレットのダウンロード元を必ず確認し、フィッシング被害を避けるよう呼びかけている。