写真=Cisco

Ciscoは2日(現地時間)、企業でAIエージェントの活用が広がるのを受け、統合運用基盤「Cisco Cloud Control」と関連セキュリティ機能を発表した。ネットワークやセキュリティ、オブザーバビリティ、Splunkを単一の運用環境に集約し、IT運用の自動化を支援する。

同社は米ラスベガスで開催した年次イベント「Cisco Live」で、ネットワーク、セキュリティ、オブザーバビリティ、インフラ、コラボレーション管理を一元化する「Cisco Cloud Control」を公開した。

Ciscoによると、AIエージェントは従来のチャットボットと異なり、常時稼働しながら他のエージェントと連携し、企業システムにも直接アクセスできる。このため企業は、インフラの制約、自律システムに対する信頼性の確保、AI運用に伴うテレメトリーデータの急増といった課題に直面しているという。

Cisco Cloud Controlは、人とAIエージェントが共通で利用できる管理基盤として設計した。ネットワーク、セキュリティ、コンピューティング、オブザーバビリティ、コラボレーション基盤に加え、Splunkのログ分析基盤をベースにした統合データレイヤー「Cisco Data Fabric」にも、単一ログインでアクセスできる。

同社は同基盤について、手作業中心だったIT・セキュリティ運用を、人の監督下で自律型エージェントを統制する「AgenticOps」へ移行するための中核プラットフォームと位置付ける。

AgenticOpsでは、AIエージェントが障害を特定し、原因を分析したうえで、修正案の提示や適用まで担う。顧客環境のデジタルツイン上で変更内容を検証し、ポリシー統制と人の監督の下で結果も確認できるとしている。

Ciscoはあわせて、企業が独自のAIベースのワークフローを構築できる「Cloud Control Studio」も発表した。

運用担当者とAIエージェントが同じ運用コンテキストとテレメトリーを共有し、問題の調査から解決までを協調して進めるための作業空間「Cisco AI Canvas」も提供する。

セキュリティ分野では「Live Protect」を公開した。ソフトウェア更新や保守時間、システム再起動を伴わず、稼働中のインフラに直接セキュリティ制御を適用できる機能で、まずNexus 9000スイッチで提供し、今後は他のCisco製品にも広げる予定だ。

AIエージェント向けのセキュリティ機能も強化した。「Defenseclo」は、OpenAI Codex、Claude Code、OpencloなどのローカルAIエージェントを対象としたセキュリティ・ガバナンスフレームワークで、脆弱性点検やアクセス制御の適用に対応する。Cisco AI DefenseやSplunkと連携し、監視とガバナンスを支援する。

このほか、AIエージェントの動作やアクセス先リソースをより細かく制御するゼロトラスト拡張機能や、セキュリティ運用センター(SOC)の業務を自動化する「Agentic SOC」も投入した。これにより、インシデント対応時間を数時間〜数日単位から数分へ短縮できるとしている。

SplunkはCiscoのセキュリティ戦略の中核にも据えられた。Ciscoは連合検索、マシンデータレイク、AIツールキットを追加し、AI環境でエージェントの挙動、性能、安全性、コストを監視するオブザーバビリティ機能も強化した。あわせて、2026年末までに主要ポートフォリオの相当数で量子安全通信機能をサポートする方針も明らかにした。

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