【サンフランシスコ】Snowflakeは6月1日(現地時間)、年次カンファレンス「Snowflake Summit 2026」で、AIエージェント分野をにらんだ新製品群とブランド再編を発表した。新たに「CoWork」と「CoCo」を前面に打ち出し、「Agentic Control Plane」の導入支援を強化する。
今回の再編で、従来の「Snowflake Intelligence」はナレッジワーカー向けの業務支援エージェント「CoWork」に改称した。開発者向けコーディングエージェント「Cortex Code」も「CoCo」に名称を改めた。
Snowflakeは両製品を、今回のイベントで重点テーマとして掲げた「Agentic Control Plane」の中核製品に位置付けている。
Agentic Control Planeは、AIエージェントが企業データ、AIモデル、外部アプリケーションをまたいで業務を実行できるよう、一元的に制御・連携する基盤を指す。Snowflakeはこれを、企業向けソフトウェア分野で注目が高まる「エージェンティックOS」に近い概念として説明している。
同社のスリダル・ラマスワミCEOは米Fortuneとのインタビューで、「コントロールプレーンは、ユーザーが単にデータを参照するだけでなく、複数のアプリケーションにまたがる作業を調整する場となり得る。新たなブラウザーになる」と述べた。
Snowflakeはあわせて、企業がAgentic Control Planeをより容易に実装できるようにする新製品も複数発表した。リアルタイムストリーミングと分析を単一基盤で扱う「Datastream」は、既存のKafkaエコシステムとコード変更なしで接続できるという。
別途ストリーミングシステムを導入せずに済むため、TCO(総保有コスト)の削減につなげる狙いがある。
「Horizon Context」は、PostgreSQLやTableau、Power BI、dbtなど外部システムのデータも取り込み、AIが企業固有の文脈をより深く理解できるようにする。
「Cortex Sense」は、数千件規模のデータ資産を横断してビジネスコンテキストを自動生成する機能だ。Snowflakeによると、Claude Codeとモデルコンテキストプロトコル(MCP)を組み合わせた場合と比べ、精度は3.5倍に向上したという。
外部ベンダー製品との連携も広げた。Salesforce、Atlassian、GitHub、Google、Slackと接続する新たなMCPコネクターを追加したほか、開発者向けにWindows/macOS向けネイティブデスクトップIDE「CoCo Desktop」とVS Code拡張機能も公開した。
このほか、同社プラットフォームの性能改善も打ち出した。「Adaptive Compute」により、分析速度は1.6倍、1時間当たりのクエリ処理量は2.2倍、DML処理速度は3.5倍に向上したとしている。
Snowflakeによると、2026年4月時点の顧客数は1万3900社を超えた。CoWorkアカウントは前四半期比で2倍に増加し、CoCoアカウントは7100、AIソリューションの週次アクティブアカウントは1万3600に達した。