ベテラントレーダーのピーター・ブラント氏は1日、決済・取引手段として最も広く普及する可能性が高い暗号資産にXRPを挙げた。これまでXRPやその支持層に批判的な発言を重ねてきた人物だけに、市場の関心を集めている。
ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicによると、ブラント氏はラン・ノイナー氏が司会を務める番組「Crypto Banter」に出演し、決済・取引用途で最も広く使われる可能性が高い暗号資産を問われ、XRPを選んだ。
インタビューでブラント氏は「XRPが最有力だろう」と述べたうえで、「決済・取引用途で定着する暗号資産を挙げるなら、XRP、Solana、Ethereumだ」と語った。多くの暗号資産はいずれ実用性を欠くことが明らかになるとしつつ、実際の利用が見込める候補としてこの3銘柄を挙げた。
今回の発言は、XRPの価格見通しや投資判断を示したものというより、決済・取引手段としての実用性を評価したものとみられる。暗号資産全般に対しては選別的な見方を維持しながらも、実利用の領域では一部の資産が残るとの認識を示した格好だ。
発言が注目される背景には、ブラント氏がこれまでXRPとその支持層に対して公然と批判的な立場を取ってきた経緯がある。2025年12月にはXRPと銀の投資家を「最も扇動されやすい集団」と表現し、同月にはXRPと銀の支持者を「地球上で最も狂信的な強気派」と評した。2025年10月には、家族に相続させたくない資産の一つとしてXRPに言及したこともある。
こうした経緯があるため、今回の評価はXRPコミュニティにとって想定外のシグナルとして受け止められた。Crypto Banter Clipsは関連映像をXに投稿し、「本当にXRPと言ったのか」とのコメントを添えた。ラン・ノイナー氏も番組内で驚きを隠さず、「ピーター・ブラントがXRPを肯定的に語るとは思わなかった。毎日新しいことを学ぶ」と述べた。
XRP支持者の間では、今回の発言をここ数年で最も友好的な公開評価の一つとみる向きがある。XRPアナリストとして知られるBankXRPは、市場の高値と安値を長年指摘してきたブラント氏が、決済・取引型の暗号資産を巡る競争で事実上XRPを有力候補に位置付けたと評価した。
もっとも、ブラント氏の見方が全面的に変わったわけではない。XRP保有者への評価はなお否定的だが、資産そのもののテクニカルな値動きについては、時折前向きな反応も示してきた。2025年10月にはXRPのチャートを共有し、「これほど純粋な長期チャートはなかった」と発言。2026年4月には、弱気相場でXRPがどの水準で下支えされるかを問う投票も実施している。
今回の発言は、ブラント氏がXRP投資家コミュニティへの評価と、資産そのものの実利用可能性を切り分けて見ていることを示している。コミュニティ文化には批判的な立場を維持しつつも、決済・取引手段としての採用余地は認めた形だ。
市場では今後、XRPが決済・取引中心のネットワークとして実際の採用をどこまで広げられるかが焦点となる。ブラント氏があわせて挙げたSolana、Ethereumも候補とされており、速度やコスト、ネットワークの安定性、機関投資家による活用事例などが比較のポイントになりそうだ。