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イーサリアム(ETH)が2000ドルを割り込んだ。ネットワーク初期から保有してきた投資家が直近1週間で1億3600万ドル(約204億円)相当を売却したことが明らかになり、市場では需給悪化への警戒感が強まっている。一方で、オンチェーン指標からは、長期保有者全体が一斉に売りに動いたとみるのは難しいとの見方も出ている。

Cointelegraphによると、この投資家は5万5000ETHと9442ETHを分けて売却した。平均売却価格は1ETH当たり2041ドルだった。

売りが出たのは、イーサリアムが2000ドル近辺まで下落する局面だった。相場の弱さを意識させる材料となった半面、オンチェーンデータをみると、直近の供給移動の中心は必ずしも長期保有者ではなかった。

Lookonchainは、この売却主体について、イーサリアムの初期からトークンを保有してきた古いウォレットの所有者だとしている。ただ、Glassnodeの「HODLウェーブ」による供給分布では、足元で動いた供給は長期保有者よりも短期保有者に偏っていた。

実際、保有期間3~6カ月の供給比率は5月19日の13.5%から直近では9%に低下した。保有期間1週間~1カ月も同じ期間に4.76%から2.6%へ下がった。一方、保有期間5~7年は8.59%から9%へ小幅に上昇した。最近の持ち高調整は短期保有分が中心で、長期保有分はおおむね維持されていることを示している。

5~7年間動いていなかった供給が再び動き始めた量についても、過去の安値局面と比べれば限定的だった。ここ数週間で動きはやや増えたものの、イーサリアムが1000ドルを下回った2022年当時と比べると活動水準は低いままだ。大口の売却は確認されたが、初期投資家全体が大量に市場を離れていると断定するのは難しい。

価格動向はなお不安定だ。イーサリアムは先週後半以降、心理的節目の2000ドル近辺で上下を繰り返している。足元では1980ドル前後で推移し、24時間で約1%、週間では約4.7%下落した。

市場では追加下落を警戒する声もある。アナリストのアレックス・マルゼルはX(旧Twitter)への投稿で、「この動きはイーサリアムにとって好材料には見えない」と指摘。1800ドル近辺を重要な支持線に挙げ、この水準を割り込めば一段安もあり得るとの見方を示した。

別のアナリスト、マーリン・ザ・トレーダーは、イーサリアムの値動きがワイコフの蓄積構造に沿っていると分析した。現状は売り圧力のピーク後に当たる「B段階」のもみ合い局面にあるとし、次の段階では1500ドルを下回る水準まで下値を試す可能性があるとみている。

Eco Analysisも、弱気フラッグの下放れを根拠に、1500ドルの支持線まで下落する可能性があると指摘した。取引所内の供給増加に加え、現物ETF需要の鈍化も下押し圧力を強める要因として挙げた。

今回の売却は、単一の大口ウォレットの動きだけで長期保有者全体の離脱を判断するのは難しいことを示した格好だ。当面の市場では、2000ドルを回復できるかに加え、1800ドル、さらに1500~1700ドルの需要帯を維持できるかが焦点となりそうだ。

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