金融委員会は6月1日、高性能AIを巡るサイバーセキュリティ上の脅威に対応するため、民間専門家による「民間技術助言団」を発足させたと発表した。AIやセキュリティ、制度分野の専門家が、金融業界の想定リスクや対応策を検証し、ネットワーク分離規制の緩和案についても検討する。
同委員会は同日、金融監督院と金融保安院の関係者らが参加する初会合を開いた。
助言団の設置は、5月26日に公表した「高性能AI関連の金融業界セキュリティ脅威対応策」の後続措置に当たる。高性能AIを悪用したサイバー攻撃の可能性が高まる中、AI、セキュリティ、制度設計の専門的知見を政策に反映させるのが狙いだ。
助言団は学界4人、法曹界3人の計7人で構成する。高性能AIを巡るセキュリティ脅威を踏まえ、想定されるリスクを点検し、金融業界が実効性のあるセキュリティ体制を構築するために必要な制度面の対応を検討する。
また、高性能AIに関連する脅威を踏まえ、金融業界としての対応の方向性や、セキュリティ体制の高度化策について政策提言を行う。
ネットワーク分離規制の緩和に関する詳細な検討も進める。助言団は、セキュリティ目的でのAI活用に伴うネットワーク分離規制の臨時的な緩和案の具体化に加え、AIの検証時に重点的に管理すべき項目や、規制緩和時の代替策となるセキュリティ技術を確認する予定だ。
金融機関側の準備状況も点検対象とする。セキュリティ目的のAI検証を安全に進められるよう、内部統制やリスク管理、技術的な補完策などについて専門的な意見を示す。
金融委員会は、助言団の運営を通じて高性能AIの脅威に対応する政策の実効性を高め、金融業界のAIベースのセキュリティ体制構築を支援する方針だ。
ユ・ヨンジュン金融委員会デジタル金融政策官は「高性能AIのセキュリティ脅威に効果的に対応するには、関連分野で現場経験と専門性を備えた専門家の助言が欠かせない」と述べた。そのうえで「AI技術の進展とサイバー脅威の変化は極めて速い。金融業界がAIベースのセキュリティ体制を整え、AXを加速できるよう、政策をきめ細かく整備していく」と語った。