写真=Dell

DellがノートPCブランド「XPS」の再強化に乗り出す。7月に発売する新型「XPS 13」は、学生向けに599ドル(約9万円)のプロモーション価格を設定し、Appleの「MacBook Neo」を強く意識した製品として投入する。一般向けの販売価格は699ドル(約10万5000円)からとなる。

米The Vergeは5月31日(現地時間)、Dellが新型XPS 13を7月に発売すると報じた。学生向け価格の適用期間は9月までとしている。

新モデルの訴求点は、価格と携帯性だ。DellはXPS 13を、XPSシリーズで最も薄く、最も軽いモデルと位置付ける。厚さは12.7mm、重量は約1kgという。

主なターゲットは、持ち運びやすさを重視する学生や一般消費者。XPSブランドの再整備を進めるDellの方針に沿う製品とみられる。

基本構成は普及帯を意識した仕様としつつ、ディスプレイ性能にも力を入れた。標準モデルはIntel Core 5 320「Wildcat Lake」プロセッサ、512GBストレージ、8GBメモリを搭載する。

ディスプレイは全モデル共通で、13.4型の反射防止タッチ対応パネルを採用した。解像度は2560×1600、30Hz〜120Hzの可変リフレッシュレートに対応する。

最大輝度は500ニト、色域はDCI-P3 100%とした。価格を抑えながらも、表示品質を一定水準以上に保つ狙いがうかがえる。

インターフェースはUSB-Cポートを2基備える構成で、3.5mmオーディオ端子は搭載しない。今後投入する上位モデルでも、オーディオ端子は省かれる見通しだ。

バッテリー駆動時間も強みとして打ち出す。Dellによると、動画ストリーミング時で最大17時間の利用が可能という。バックライトキーボードも標準搭載し、学生利用を意識した構成とした。

競合としてDellが意識するのはMacBook Neoだ。ジェフ・クラークCOOは初期のメディア向け説明で同製品に言及し、新型XPS 13について、MacBook Neoより軽いことに加え、バックライトキーボードや上位構成の選択肢を差別化要素として挙げた。

一方で、標準メモリが8GBにとどまる点は弱みになり得る。The Vergeは、Appleが学生向け割引などを通じてMacBook Neoをさらに安く販売する可能性があると指摘し、XPS 13の価格優位が絶対的とは言い切れないと評価した。

DellはXPSブランドの展開拡大も進める。今週開催のComputexでは、NVIDIA RTX対応の外付けグラフィックスを備えた新たなXPSモデルも公開する予定だ。

このモデルは、より高輝度のタンデムOLEDディスプレイに加え、HDMIポートやSDカードスロットを備える見通しだという。XPS 13でMacBook Neoに対抗する一方、新たな上位XPSではMacBook Proの領域も視野に入れる構えと受け止められている。

Dellは2025年にいったんXPSブランドを中断した後、XPS 14とXPS 16を再投入し、ブランドの立て直しを進めてきた。今回のXPS 13も、その流れを引き継ぐ製品となる。

注目点は価格設定だ。599〜699ドルの価格帯は、Appleや主要PCメーカーが激しく競うゾーンでもある。再始動したXPS 13が、軽さとディスプレイ品質を武器に存在感を示せるかが焦点となる。

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