Strategyがビットコインの買い増しを再開するとの観測が広がっている。マイケル・セイラー会長が5月31日、同社の過去6年間のビットコイン購入履歴を示すバブルチャートをSNSに投稿したことがきっかけだ。市場では、STRC永久優先株の配当周期変更案とあわせ、同社の次の動きに注目が集まっている。
ブロックチェーンメディアのCointelegraphによると、セイラー氏は同日、短いメッセージを添えて購入履歴チャートを投稿した。こうした投稿は、同社が新たなビットコイン購入を公表する前に行われるケースが多いとされ、ここ数週間止まっていた買い付けが再開されるのではないかとの見方が出ている。Strategyは上場企業で最大のビットコイン保有企業として知られる。
仮に今回買い増しが発表されれば、平均取得単価を下回る価格帯での購入となる可能性がある。Strategyが公表しているビットコインの平均取得単価は1枚当たり7万5701ドル。一方、ビットコイン価格は5月に入って約3.65%下落しており、足元では7万3000ドル台で推移している。
ビットコインの中長期的な地合いを巡っては、テクニカル指標にも関心が集まった。Blockstreamのアダム・バックCEOは同日、ビットコインの200週移動平均線が6万1000ドルを大きく上回っていると指摘した。一部のテクニカル投資家は、この水準を長期上昇トレンドを示すシグナルとみている。
こうしたなか、Strategyは株主総会議案への対応も進めている。同社はSTRC永久優先株について、配当の支払い周期を月1回から半月に1回へ変更する議案を推進中だ。会社側は、可決されれば再投資までの時間差が縮まり、流動性や市場効率、価格の安定性の改善につながるとしている。
議決期限の6月7日を前に、同社は少数株主を含む賛成票の確保にも動いている。IRチームは社内チャネルを通じ、2026年の年次株主総会議案へのリンクを従業員に共有した。5月28日には、同社の公式Xアカウントが「STRCの半月配当への改正案可決には、2026年4月17日時点の発行済み株式8500万株全体の50%の賛成が必要だ」と説明し、「一票一票が重要だ」と投稿した。
フォン・レCEOも前日、動画を通じてSTRC株主に支持を呼びかけた。同氏は、提案された改正案の内容と、それが株主にとって持つ意味を直接説明したかったと述べた。
焦点の一つは、少数株主の投票率だ。ハーバード・ロースクールのコーポレート・ガバナンス・フォーラムが昨年11月に公表したリサーチノートによると、直近5回の委任状投票シーズンで、少数株主の議決権行使率は保有株式ベースで約29%にとどまった。機関投資家は約77%だった。
Strategyを巡っては、ビットコイン買い増し再開の有無に加え、STRCの配当構造変更案が可決されるかどうかも当面の焦点となりそうだ。