国家人工知能(AI)戦略委員会は6月1日、2025年9月の発足以降に進めてきた主要施策の成果を公表した。政府横断のAI行動計画の策定、政府AI予算の一括公開、国家情報資源管理を巡る対策、アラブ首長国連邦(UAE)との協力強化などを主な実績として挙げた。
同委員会は、2026年1月の「AI基本法」施行に伴い法定機関となった。現在は10の分科委員会、2つの特別委員会、1つのタスクフォース(TF)を運営している。これまでに分科会を約300回、最高AI責任者(CAIO)協議会を4回、全体会議を2回開いた。
政府横断の「大韓民国AI行動計画」は、約100日間にわたる約100回の会議や1泊2日の集中討議、CAIO協議会での議論を経て素案をまとめた。国民から寄せられた559件の意見と、省庁間の協議・調整を反映し、2月25日に確定した。
同計画は、「AI3強への飛躍」をビジョンに掲げる。柱は「AI革新エコシステムの構築」「国家規模のAI基盤の大転換」「グローバルなAI基盤社会への貢献」の3つ。政府横断の実行戦略として、99の実行課題と326の政策提言を盛り込んだ。
このうち、産業振興と創作者の権益保護が対立しやすいAI学習への著作物利用を巡っては、1月15日に協会・団体との公開懇談会を実施。その後、委員会と科学技術情報通信部、文化体育観光部による2月26日の閣僚級協議を経て、4つの中核課題で合意した。
2025年に発生した大田センターの火災とセキュリティ事故への抜本対策としては、2月25日に関連する2件の方針を発表した。「AI政府インフラ・ガバナンス/革新推進方向」を通じ、国家情報管理システムの再設計方針を示した。
2026年には、大田センターのシステムなどを対象に134件の災害復旧(DR)体制を優先的に構築する。あわせて、3つの中核システムについては、民間クラウド基盤のDR先導プロジェクトを進める。
また、「脆弱性の報告・対応・公開制度(CVD/VDP)導入ロードマップ」も策定した。ホワイトハッカーを活用し、事後対応ではなく事前予防を軸とするセキュリティ体制への転換を図る。
政府AI予算の情報も一括で公開した。対象は41省庁の741事業で、総額は9兆9000億ウォンに上る。公開は3月4日に行った。
4月24日には、行政安全部と文化体育観光部との合意に基づき、オンメールなど政府システムでのhwpファイル添付を制限することも決めた。あわせて、hwpxやマークダウンなどオープンな文書形式の普及も進めている。
UAEとの協力では、2025年の国賓訪問の後続措置として、5分野のワーキンググループを運営した。今月12〜13日には、関係省庁が共同で「Korea-UAE AIインフラ・半導体投資フォーラム」を開催し、UAE投資省の次官を含む政府・企業代表団約30人が参加した。
ペ・ギョンフン科学技術副首相兼副委員長は、「委員会は発足以来、行動計画の策定や国家的懸案への対応、政策の透明性向上を通じ、AI3強への飛躍に向けた基盤を着実に築いてきた」と述べた。その上で、「今後も国家AIのコントロールタワーとして、政府横断のAI政策と事業を継続的に点検・支援し、現場とのコミュニケーションをさらに強化していく」とした。