6月相場で過去最高値の更新が視野に入るアルトコインとして、STABLE、Hyperliquid(HYPE)、RAINが注目を集めている。サービス開始やETFへの資金流入、買い戻し・焼却を通じた供給減といった材料を背景に、いずれも強い値動きを維持しているためだ。
ブロックチェーンメディアのBeInCryptoによると、3銘柄はいずれも過去最高値近辺で重要なテクニカル上の節目を迎えている。市場では、6月上旬から中旬にかけてが今後のトレンドを左右する局面になるとの見方が出ている。
STABLEでは、Tetherベースのレイヤー1メインネットと資産運用サービスの開始が材料視されている。STABLEは昨年12月、ガス代をUSDTで支払える設計のメインネットを公開した。さらに今月26日には、資産運用サービス「StableEarn」を開始した。プロジェクト側は、StableEarnについて機関投資家向け水準の収益機会を提供する仕組みだと説明している。
価格面でも節目に近づいている。STABLEは今月14日に0.0448ドルまで上昇した後、調整を挟み、足元では0.037ドル台で推移している。BeInCryptoは、足元のチャートがカップ・アンド・ハンドル形成の終盤に当たると分析した。
市場では0.0442ドルの突破が重要な分岐点とみられており、出来高を伴って上抜ければ、一段高への期待が強まる可能性がある。
HyperliquidのHYPEも有力候補として挙げられている。HYPEは今月13日の38ドル台から、26日には64.80ドルまで上昇し、上昇率は約70%に達した。相場上昇の背景としては、HYPE現物ETFへの資金流入が指摘されている。
BitwiseのBHYP ETFには直近1日で1900万ドル(約29億円)が流入し、累計流入額は5500万ドル(約83億円)を超えた。
もっとも、HYPEでは来月6日に予定されている大規模アンロックが最大の変数とされる。当日は約992万枚のトークンが市場に放出される予定で、現在価格ベースの規模は5億6000万ドル(約840億円)を上回る。
市場では、ETF需要が新たな供給を吸収できるかが最大の試金石になるとみられている。
RAINは3銘柄の中で、過去最高値に最も近い水準にある。足元の価格は0.014ドル台で、直近高値との差は限定的だ。過去24時間の上昇率は20%を超えた。
RAINは、Arbitrumベースの予測市場プラットフォーム「Rain Protocol」のトークンだ。取引量の一部をトークンの買い戻しと焼却に充てるデフレ型の設計を採用している。プロジェクト側は最近、RAINを5000万枚、恒久的に焼却したと公表した。予測市場の需要拡大と供給減が同時に進んでいるとの見方が出ている。
機関投資家の動向も注目材料だ。Nasdaq上場のEnlivex Therapeuticsは、RAINを活用した財務戦略に2億ドル(約300億円)超を投じる計画を明らかにした。DraftKingsとPolymarketの協業も、予測市場セクターへの関心拡大を示す動きとして受け止められている。
市場では3銘柄とも、テクニカル上の節目と個別材料が重なっているとみられている。ただ、STABLEの過去最高値更新の可否、HYPEのアンロックが相場に与える影響、RAINで予測市場の成長が続くかどうかが、今後の値動きを左右する主なポイントになりそうだ。