XRPが日足ベースの主要な支持線を下抜け、相場の下値不安が強まっている。市場では1.08〜0.86ドルが次の下値メドとして意識されている一方、デリバティブ市場ではロング清算が膨らみ、現物市場では取引所からの流出超が確認された。
The Crypto Basicが28日に報じたところによると、XRPは直近7日間で約4%下落した。今回の下げが短期的な調整にとどまるのか、それとも本格的な下落トレンドに移行するのかが焦点となっている。
アナリストのキャシトレイズは、XRPが「重要な局面」に入ったとの見方を示した。時価総額5位の暗号資産であるXRPが、ここ数カ月形成してきた対称三角形の下限を下抜けたと指摘している。
このパターンは1月31日以降、XRPが一定レンジ内で推移する流れを示してきた。高値を切り下げる一方で安値を切り上げる展開が続いていたが、足元では日足で陰線基調が強まり、上昇トレンドラインを割り込んだ。キャシトレイズは、この価格帯をXRPにとって重要なゾーンと位置付けている。
これに先立ち、XRPは1.65ドル近辺のレジスタンスを複数回試したものの、突破できなかった。この水準はフィボナッチ・リトレースメントの「ゴールデンポケット」付近にあたり、2月以降の上昇局面でもたびたび上値を抑えてきた。上値を抜け切れない展開が続く中で戻りの勢いが鈍り、最終的に売りが下限の支持線を崩した格好だ。
今後の焦点は、XRPが再び三角形レンジ内に戻せるかどうかにある。買いが早期に入らなければ、市場の視線は一段下の価格帯に移る。キャシトレイズは、弱気地合いが続く場合の次の買い場候補として、フィボナッチ0.786〜0.854にあたる1.08〜0.86ドルを挙げた。現在値からこのレンジまで下落するには、なお15〜32%の調整が必要になるという。
もっとも、下落一辺倒のシナリオだけを想定しているわけではない。分析では、このレンジで急反発した後、1.65ドルのレジスタンスを再び試す可能性も示された。キャシトレイズは、この価格帯を相場の分岐点とみており、1.65ドルを明確に上回るまでは売り手が主導権を握りやすいとの見方を示している。
デリバティブ市場では、弱気の影響が清算という形で表面化した。直近24時間でXRP関連のレバレッジポジションの清算額は1922万ドルに達し、このうち1880万ドルをロングが占めた。直近安値から小幅に反発したことで、足元4時間ではショート側の損失が相対的に大きかったものの、全体ではロング清算が市場の重荷となった。
先物市場では資金が純流出となった。同期間は新規建てよりも清算や手仕舞いが上回り、流入額は7億6350万ドル、流出額は8億6500万ドルだった。純流出額は1億200万ドルにのぼる。価格変動の拡大を受け、強制清算に加え、リスク管理の観点から自発的にポジションを圧縮する動きも出たとみられる。
一方、現物市場ではやや異なる動きがみられた。直近24時間のXRP現物の流入額は1億2730万ドル、流出額は1億4216万ドルで、取引所からは差し引き1486万XRPが流出した計算になる。取引所外への移動が増えていることから、一部の市場参加者が下落局面で押し目買いに動いた可能性がある。
目先の方向感を見極めるうえで、市場は2つの価格帯に注目している。下値では1.08〜0.86ドルで買いが入るかどうか、上値では1.65ドルを回復できるかが焦点だ。支持線割れ後の現物買いが、デリバティブ市場に広がる弱気ムードを打ち消せるかどうかが問われている。