Snowflakeは29日、AIエージェント向けの企業用MCP(Model Context Protocol)プラットフォームを手掛けるNatomaを買収すると発表した。Natomaの技術を取り込むことで、AIエージェントやMCPツールの利用を統制するガバナンス/ID基盤を強化し、安全で監査可能な運用体制の構築を目指す。
買収後は、検証済みMCPサーバーのライブラリを通じて、Cortex Agents、Snowflake Intelligence、Cortex CodeといったSnowflakeのAIプラットフォームを、SaaSアプリケーション、クラウド環境、仮想プライベートクラウド(VPC)、オンプレミスインフラにまたがって接続できるようにする。
Natomaは、こうした接続を支える制御・ガバナンス基盤を提供している。企業は、AIエージェントがシステム全体でどの情報を探索し、どこにアクセスし、どのような処理を実行するかについて、可視性やID権限、ポリシー管理を確保しながら、高い監査性を備えた形で統制できるという。
シュリダ・ラマスワミ氏(Snowflake CEO)は「AIエージェントは急速に企業運営の一部になりつつあるが、統制を欠いたAI活用はむしろリスクになり得る」とコメントした。さらに「企業でエージェントを安全に運用するには、データアクセスだけでは不十分で、正確なコンテキストや権限、ポリシーによるガードレールが必要だ」と述べた。
Snowflakeは、同社がこれまで培ってきた企業向けガバナンス基盤に、NatomaのIDガバナンスと特権アクセス管理の知見を組み合わせることで、AIの実行やワークフローまで統制の範囲を広げる考えだ。あわせて、企業環境で安全かつ監査可能で、拡張性も備えた動的なコーディングエージェントの提供につなげるとしている。