写真=FuriosaAIのRNGD搭載カード

FuriosaAIは5月28日、Broadcomと戦略的パートナーシップを締結し、第3世代AIアクセラレータを共同開発すると発表した。独自アーキテクチャ「TCP(Tensor Contraction Processor)」をマルチダイのチップレット構成へ拡張し、ハイパースケール環境で拡大するAI推論需要に対応するプラットフォームの実現を目指す。

両社の協業は半導体の共同開発にとどまらない。AIコンピューティング、ネットワーキング、ソフトウェアを組み合わせた統合基盤の構築まで視野に入れる。FuriosaAIのAIアーキテクチャ技術と、BroadcomのAIネットワーキングおよび高帯域イーサネットスイッチ技術を組み合わせ、大規模AI推論クラスタ向けの基盤を整備する方針だ。

次世代プラットフォームのベースとなるのは、FuriosaAIの第2世代アクセラレータ「RNGD(レニゲイド)」だ。RNGDはTSMCの5ナノプロセスとSK hynixのHBM3を採用した消費電力180WのPCIe対応AIアクセラレータで、大規模言語モデル(LLM)やエージェンティックAIのワークロードに対応する。Samsung SDSやLG AI研究院の環境で検証を終えており、国内外で導入拡大とパートナーエコシステムの拡充を進めているという。

開発する第3世代AIアクセラレータでは、2ナノプロセスのコンピュートダイとHBM4/4Eメモリを採用する。Broadcomの先端パッケージング技術を活用して複数のシリコンダイを1チップに統合し、イーサネットや高速スイッチ技術と組み合わせることで、大規模AIクラスタにおけるラック単位の高帯域ネットワーク接続を可能にする。両社は2028年上期にサンプル出荷を始める計画だ。

Broadcom Semiconductor Solutions Groupの社長、チャーリー・カワス氏は「AI推論の性能は、もはや単純な演算性能だけでは決まらない」とコメント。「サーバ間やラック間でのデータ再利用と通信効率が競争力の中核になる」と述べた。そのうえで、FuriosaAIのTCPアーキテクチャとBroadcomのXPU技術、IPプラットフォーム、イーサネットのスケールアップネットワーキング技術を組み合わせることで、大規模なエージェンティックAI環境における主要なボトルネックの解消を狙うとした。

FuriosaAIのペク・ジュノ代表は、Broadcomのインフラ技術とFuriosaAIのTCPアーキテクチャ、ソフトウェアスタックを組み合わせることで、「トークンファクトリー(Token Factory)の時代に向けたハイパースケールAI推論プラットフォームを提供できるようになった」と説明した。次世代製品では、超大規模AIモデルやハイパースケールのエージェンティックAI環境でも、業界最高水準の電力効率を実現できるとしている。

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