SKTは5月28日、AIエージェント「A.Biz Cowork」のベータ版を社内導入し、AI転換(AX)を本格化すると発表した。あわせて、全社のAX課題を統合管理する「AXMS(AX Management System)」をバージョン1.5に更新し、社内ハッカソン「AXチャレンジ」の定例開催も進める。
A.Biz Coworkは、複雑な業務依頼に対して自ら実行計画を立て、コード作成から結果の検証まで担うAIエージェントだ。開発の知識がなくても目的に応じた結果を得られ、一度学習した業務手順を繰り返し実行することで効率化につなげられるとしている。
従来のAIツールが質問への回答にとどまっていたのに対し、A.Biz Coworkは社員の定型業務そのものの自動化を狙う。例えば、法務担当者が契約書レビューの基準を一度学習させれば、新たな契約書が入るたびにAIが同じ基準で検討結果を整理する。数十件の規格書や提案書をAIが読み込み、必要条件だけを抽出して比較表にまとめることもできるという。
OutlookやTeamsなど、社内コラボレーションツールとの連携にも対応する。
SKTはあわせて、社員のAX活動を管理する全社プラットフォーム「AXMS」を1.5に更新した。AXMSは、AXの変革管理組織「AI Board」が全社のAX課題を単一のダッシュボードで把握・管理できるようにするプラットフォームだ。
AXMS 1.5の主な機能は、AX課題ダッシュボード、課題登録・管理、AXハブ、AXライブラリ、課題支援機能など。SKT関係者は、今回の更新により全社AX課題の登録・管理体制を強化し、社員がアイデアを実際の課題として具体化し、実行につなげられるよう支援機能を拡充したと説明した。AIツールの推薦や教育・実習プログラムとの連携、AX成果物の共有機能も追加した。
SKTはこのほど、社内ハッカソン「AXチャレンジ」を終えた。ハッカソンで開発したサービスは今後、AXMSを通じて正式な課題として登録し、開発を経て全社の業務現場へ順次展開する方針だ。
ユン・ヒョンサン氏(SKT、A.ドット企画担当)は「AI活用は、質問に答えを得る段階を超え、業務手順そのものをAIに教える段階へ進んでいる」と述べた。そのうえで、「社員が職務に応じて複数のAIエージェントを活用できる環境を整え、働き方の変革を進める」と語った。