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ビットコインが5月を陰線で終える可能性が強まり、短期的な下押し圧力への警戒が広がっている。過去に5月の月間リターンがマイナスだった局面では、その後1カ月の平均リターンが10.1%のマイナスとなっており、6月に6万8200ドル近辺まで下落するとの試算も出ている。

Cointelegraphによると、ビットコインは8万3000ドル近辺の抵抗線に上値を抑えられた後、約10%下落した。足元では、5月の月足が陰線で引ける公算が大きくなっている。

市場で意識されているのは、5月の軟調な月末終値がその後の短期的な軟調につながるケースが少なくない点だ。月次ベースの値動きは、ウォール街の格言である「Sell in May」を想起させる弱気シグナルとして機能してきたという。

ビットコインは2013年、2015年、2018年、2021年、2022年、2023年にも5月の騰落率がマイナスとなった。これらの年の平均リターンは、1カ月後がマイナス10.1%、3カ月後がマイナス3.3%だった。

現在の価格を7万4000ドル前後とすると、過去平均に基づく試算では、6月に6万8200ドル近辺まで下落する可能性がある。8月時点でも7万3350ドル前後にとどまる計算で、5月の下落後は夏場にかけて戻りが鈍かった傾向もうかがえる。

もっとも、長期のパフォーマンスは短期と必ずしも一致しない。5月を軟調に終えた後の6カ月後の平均リターンは約139%とされたが、これは2013年末の急騰の影響が大きいという。

このケースを除くと、6カ月後の平均リターンは12.9%まで低下する。この前提では、11月の想定水準は約18万1300ドルではなく、8万5600ドル程度が現実的なレンジとされる。

焦点は、今回の5月安が一時的な調整にとどまるのか、それとも弱気相場の一部なのかにある。5月末終値が7万6000ドルを下回れば、今回の陰線は弱気トレンドの中に位置付けられる可能性がある。

特に2018年と2022年は、5月の下落が早期の底打ちにはつながらなかった。主要な支持線を割り込み、高値と安値を切り下げる展開となった後、1カ月後に平均26%、3カ月後に21.6%、6カ月後に約46%の追加下落を記録したという。

同じ5月の下落でも、その意味合いは市場局面によって異なる。通常の循環局面やサイクル転換期では短期的な弱気シグナルにとどまることが多い一方、弱気相場では、より深い投げ売りに先行するサインとなったケースがあった。

もっとも、現時点で2026年を明確なビットコインの弱気相場と断定するのは難しい。過去の弱気相場では、本格的な投げ売りに先立って、主要なサイクル上の支持線の崩れが確認されていた。

2018年は6000ドル、2022年は3万〜3万2000ドルの水準を割り込んだ後に下げが加速した。足元のビットコインはなお7万4000ドル近辺で推移しており、サイクル上の支持線とされる6万ドルを上回っている。

このため、6万ドルを明確に割り込めば、弱気相場シナリオが一段と強まる可能性がある。5月末終値が7万〜7万2000ドルを下回れば売りを誘いやすくなり、さらに6万〜6万5000ドルまで下落した場合は、今回の下げを単なる調整とは見なしにくくなるとの見方だ。

市場が今週注視するのは、5月の月末終値だ。過去データだけをもって長期投資家に一律で「Sell in May」を促すことはできないものの、少なくとも短期的には、ビットコインの上昇トレンドがいったん一服する可能性を示している。

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