画像=OpenAIのX

OpenAIは、企業がAI向けの計算資源を最長3年先まで確保できる新プログラム「Guaranteed Capacity」を開始した。大規模なAIワークロードを継続的に運用したい企業の需要を取り込む狙いで、料金は契約期間と年間支出額に応じて変動する。

TechRadarが26日(現地時間)に報じた。新プログラムは、短期的な利用よりも、停止を避けながら大規模なAIサービスを安定運用したい企業向けの仕組みと位置付けられる。

対象は、小規模利用の企業よりも、大規模ワークロードを継続的に回す企業が中心だ。企業は毎分10億トークン超の容量を求めることもでき、契約期間は1年、2年、3年から選べる。価格は契約年数と年間支出の規模によって決まる。

OpenAIによると、契約した容量は単一サービスに限定されず、同社の各製品で利用できる。複数の製品にまたがる需要をまとめて確保できる点も特徴だ。

背景には、企業向けAI需要の急拡大がある。供給逼迫やサービス停止への懸念が強まる中、計算資源を長期契約で押さえたいニーズが高まっている。OpenAIは最近、月間売上高20億ドルのうち約40%を企業顧客が占めると明らかにしており、この比率は今後も拡大するとの見方を示している。

一方で、Wall Street Journalは、ChatGPTの週間利用者数が9億人に達したものの、2025年の社内目標の一部は未達だったと報じている。

サム・アルトマンCEOは、このプログラムについて、顧客の要望を反映したものだと説明した。その上で、確保済みの容量が埋まるまで提供を続ける考えを示しており、OpenAIが押さえたインフラの範囲内で長期契約を受け付ける形となる。

アルトマンCEOはまた、大企業との契約やGuaranteed Capacityの申し込みが資金計画にも有効だと述べた。売上の予見性が高まれば、将来のデータセンター増設をより計画的に進めやすくなり、キャッシュフローの安定化にもつながるとみている。

さらに同CEOは、「可能な限り多くの計算資源を、可能な限り早く構築する方針に変わりはない」としている。

こうした動きは、OpenAIのインフラ拡大戦略とも連動する。中核プロジェクト「Stargate」には、MicrosoftやOracleなどが参加している。

OpenAIは2025年1月にこの計画を発表し、2029年までに米国内でAIインフラ10ギガワット(GW)を確保する目標を掲げた。その後、約1年でこの水準に達し、4月には追加で3GWの容量を確保したと発表している。

OpenAIとパートナー各社は、今後数年で計算容量を大幅に増やす計画だ。米国内各地でデータセンター候補地の検討を進めており、テキサス州アビリーンのキャンパスでは冷却設備の持続可能性向上も打ち出している。

今回のGuaranteed Capacityは、企業に長期的な計算資源確保の手段を提供する一方、OpenAIにとっては収益の予見性を高める施策でもある。大口需要を先行契約で取り込みながら、データセンター拡張と運用効率の改善を並行して進める構えだ。

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