写真=Shutterstock。相場上昇は指数全体よりも、メモリー半導体株やAI関連株に資金が集まる色彩が強かった。

米S&P500種株価指数は26日、取引時間中に5,539.8まで上昇し、過去最高値を更新した。メモリー半導体株やAI関連株への買いが相場を押し上げ、ナスダック総合指数も一時最高値を更新した。一方で、原油相場や中東情勢、米金融政策を巡る観測は引き続き短期的な変動要因となっている。

ブロックチェーン系メディアのCryptopolitanによると、この日はハイテク株高が相場を主導した。S&P500は0.5%上昇し、ナスダック総合指数も取引時間中の高値を更新した。ダウ工業株30種平均は216ポイント(0.4%)下落した。米市場は前日にメモリアルデーで休場しており、この日が連休明けの取引再開となった。

けん引役となったのは半導体株だ。とくにメモリー半導体関連の上昇が目立ち、Micron Technologyは20%高、Seagate Technologyは5%高、Western Digitalは8%高となった。Roundhill Memory ETFも15%上昇し、最高値を更新した。

Micron Technologyには、目標株価の引き上げや長期契約への期待が追い風となった。UBSは、同社株に現値から2倍超の上昇余地があるとの見方を示した。AIの普及がメモリー業界の構造を変えつつあり、市場がMicron Technologyに対して、より一般的な評価水準を適用し始めていると指摘。こうした構造変化の中身が明確になるほど、再評価が進む可能性があるとした。

Nvidiaももう一つのけん引役となった。Rothschild & Co Redburnは同社の目標株価を280ドル(約4万2000円)から300ドル(約4万5000円)へ引き上げた。ティム・シュルツェ・メランダーは直近四半期について、「ほぼ非の打ちどころがない内容」と評価した。

同氏は、データセンター事業の売上高について、年率換算で2500億ドル(約37兆5000億円)、前年同期比75%増の水準から、3000億ドル(約45兆円)、同92%増へと加速したと指摘した。ハイパースケール顧客向け売上高は前年同期比115%増となり、2025年の設備投資は土地や建物よりもシリコンへ重点が移っていると説明した。

もっとも、Nvidiaを巡る競争環境には慎重な見方もある。ティム・シュルツェ・メランダーは、競合がシェアを奪っていると示すには、長期にわたってNvidiaを上回る成長を示す必要があると述べた。市場では、Nvidiaが実績を通じて投資家の信頼を積み上げてきた点にも注目が集まっている。

一方、中東情勢は取引時間中の相場変動要因として残った。ドナルド・トランプ米大統領は、イランとの戦争終結に向けた交渉が「順調に進んでいる」と述べた。その半面、交渉が決裂した場合には米国が攻撃に踏み切る可能性にも言及した。その後、米国はイラン南部で「自衛的」な空爆を実施したと発表した。

米中央軍は、攻撃対象にはミサイル発射基地のほか、機雷の設置を試みていたイラン船舶が含まれていたと説明した。報道官のティム・ホーキンス氏は、両国間で停戦が続く中でも、米側は抑制的に対応したと述べた。地政学的緊張が続く一方、原油相場は取引時間中の安値からやや持ち直した。

国際原油相場の動きも株式市場に影響を与えた。7月限の米WTI先物は3%安の1バレル93ドル(約1万3950円)で取引され、北海ブレント先物は3%高の1バレル99ドル(約1万4850円)となった。前週は原油安が株式相場の追い風となり、米原油は4月17日以降で最も弱い週次パフォーマンスとなっていた。

もっとも、原油価格がなお年初水準を上回っていることは、金利見通しには重荷となっている。CMEのFedWatchによると、市場は7月の利上げ確率を約13%織り込んでいる。1カ月前の0.9%から大きく上昇した。

週次ベースでも米株の地合いは堅調だ。S&P500は前週に0.9%上昇し、2023年末以降で最長の週間上昇局面を維持した。ダウ平均は直近4週間のうち3週間で上昇し、ナスダック総合指数は直近8週間のうち7週間で上昇した。半導体株主導の相場が続く一方、原油、金利、中東情勢が目先の波乱要因として意識されている。

キーワード

#S&P500 #ナスダック総合指数 #Micron Technology #Nvidia #半導体 #メモリー #AI #原油 #金利
Copyright © DigitalToday. All rights reserved. Unauthorized reproduction and redistribution are prohibited.