日本でのXRP現物ETFを巡っては、制度見直しと販売インフラの整備が焦点となっている。写真=Shutterstock

日本でXRP現物ETFが承認されれば、年金基金や金融機関の資金流入を通じてXRP市場の拡大につながる可能性があるとの見方が強まっている。暗号資産を巡る制度見直しが進む中、市場では日本がアジアの機関投資家需要を呼び込む起点になるとの期待も出ている。

ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicは25日、Reflexityの分析を引用し、日本の規制整備とXRPの普及が重なれば、アジア全体の機関投資家需要を刺激する可能性があると報じた。

Reflexityは、世界有数の経済規模を持つ日本が保守的な金融規制を敷く市場だと指摘。日本でXRP現物ETFが認められれば、アジアの金融機関がXRPを制度下の投資対象として受け入れる契機になり得るとしている。

国内の個人投資家の需要も追い風とみられている。Bitgetの報告書によると、日本の投資家に人気の暗号資産はBitcoin(BTC)、Ethereum(ETH)、XRPで、この3銘柄が国内認可取引所の取引高の75%超を占めた。XRPがすでに主要銘柄として定着していることから、ETF上場時には機関投資家向け商品への展開も見込みやすいという。

規制面では制度変更が進んでいる。日本の内閣は4月、XRPやBitcoin、Ethereumなど105種類の暗号資産を、決済手段ではなく金融商品として位置付ける金融商品取引法改正案を承認した。施行されれば、開示義務やインサイダー取引規制、制裁規定などが既存の金融商品並みに強化される見通しで、施行時期は2027会計年度が想定されている。

金融庁も、投資信託の枠組みの中で暗号資産関連商品を認める方向で検討を進めている。実現すれば、日本初の暗号資産現物ETFの上場が可能になる。市場では承認時期について2028会計年度を有力視する見方がある一方、2027年への前倒しを指摘する声もある。

特に注目されているのが、年金基金マネーの流入余地だ。日本の年金基金の運用資産は3兆ドル超(約450兆円)に上るが、現行制度では暗号資産への直接投資には大きな制約がある。Reflexityは、ETFが機関投資家にとって合法かつ規制下の投資手段になり得ると説明。トークンを直接保有せずにXRP価格へのエクスポージャーを取れるため、年金基金のほか、保険会社、投資信託、ファミリーオフィスなどの参入余地が広がるとしている。

販売網の広さも市場の注目点だ。Reflexityは、当局の承認を前提に、Rakuten Walletや三菱UFJ、SBI証券などがXRP現物ETFを顧客向けに提供できる可能性があると予測した。これらプラットフォームの潜在利用者基盤は1億人超に達すると推計されている。日本の制度変更が、韓国、シンガポール、香港などアジアの主要金融市場に波及する可能性もあるという。

事業面ではSBI Holdingsの動向も注目される。同社は2019年以降、XRP活用事業を拡大しており、投資家にXRPを報酬として付与する100億円規模の債券プログラムを手掛けた実績がある。SBI Ripple Asiaは、日本の資金決済法に基づき、XRP Ledger基盤のトークン発行プラットフォームも運営しているという。

商品化に向けた準備も進んでいる。SBI Holdingsは昨年8月、東京証券取引所の上場商品としてBitcoinとXRPの現物に投資する仕組みを金融庁に申請した。同社は、上場後3年以内に運用資産5兆円、約320億ドル(約4兆8000億円)規模の達成を目標に掲げている。

もっとも、日本は現時点でXRP現物ETFを正式には承認していない。ただ、暗号資産の金融商品化、投資信託制度の見直し、SBI Holdingsの商品準備が並行して進む中、日本でXRP ETF導入に向けた機運が高まりつつあることは確かだ。

キーワード

#XRP #現物ETF #金融庁 #年金基金 #SBI Holdings #暗号資産 #金融商品取引法
Copyright © DigitalToday. All rights reserved. Unauthorized reproduction and redistribution are prohibited.