Hyperliquid(HYPE) 写真=Shutterstock

Hyperliquidのネイティブトークン「HYPE」が64ドル台に乗せ、過去最高値を更新した。市場では、HYPE現物ETFへの資金流入以上に、プラットフォーム内に組み込まれた継続的な買い需要が相場を押し上げているとの見方が強まっている。

ブロックチェーンメディアCoinpostが25日(現地時間)に報じたところによると、フィンテック調査会社カプロンアジアの創業者ゼノン・カプロンは、HYPE上昇の背景として、Hyperliquid内部の継続的な買い付け構造を挙げた。市場の関心は米国初のHYPE現物ETF上場に集まっていたが、同氏は足元の上昇はETF要因だけでは説明しきれないとみている。

実際、21Sharesの「THYP」やBitwiseの「BHYP」などHYPE現物ETFには、合計7450万ドル(約111億7500万円)が流入し、運用資産残高(AUM)は約8900万ドル(約133億5000万円)に達した。一方でカプロンは、価格上昇の主因はプラットフォーム固有の構造的な買い圧力にあると指摘した。

まず挙げたのが、Hyperliquidの「アシスタンス・ファンド」だ。これは、プラットフォームで生じる取引手数料の大半を原資に、市場でHYPEを買い戻す仕組みを指す。DefiLlamaの推計では、無期限先物と現物市場で発生する手数料の約99%が同ファンドに流入している。

カプロンによれば、Hyperliquidの累計収益は立ち上げ以降で11億6000万ドル(約1740億円)を超え、その相当部分がHYPEの購入に充てられてきた。2025年7〜9月期だけでも、約3億1676万ドル(約475億1400万円)相当のHYPEを買い付けたという。取引量の拡大が手数料収入を押し上げ、その資金が再びトークン購入に回る循環構造になっている。

もう1つの要因として浮上しているのが、上場企業によるトレジャリー購入だ。米ナスダック上場のHyperliquid Strategiesは、HYPEを中核資産として保有する財務戦略を採用しており、現在は約2000万HYPEを保有するとされる。同社は今年1〜3月期に、HYPEの評価益を反映して1億5250万ドル(約228億7500万円)の純利益を計上した。カプロンは、こうした上場企業による需要が市場の安定的な買い手になり得ると分析している。

加えて、プラットフォームに預け入れられたUSDCから生じる収益も重要な支援材料とみられている。Hyperliquidでは、USDC収益の最大90%をHYPEの買い戻しとエコシステム向けインセンティブに充てる仕組みを採用している。プラットフォーム内には数十億ドル規模のUSDCが常時預け入れられており、この収益だけでも年間で数億ドル規模のHYPE購入余地が生まれる可能性があるという。

もっとも、こうした構造が常に相場の追い風になるとは限らない。カプロンは、暗号資産市場が低迷して取引量が落ち込めば、手数料を原資とする買い戻しの規模も縮小すると指摘する。上昇局面では取引増と買い戻しの拡大が値動きを加速させる一方、下落局面では下支えが弱まる可能性があるためだ。

このほか、Bitwiseの最高投資責任者(CIO)マット・ホーガンは、足元のHYPEはなお割安だとの見方を示した。現在のHyperliquidでは、取引量の約半分がコモディティやS&P500先物、未上場株など暗号資産以外の資産で発生している点に注目し、今後は幅広い資産クラスを扱う金融プラットフォームへ拡張する余地があると評価した。

HYPEの最高値更新は、ETFへの期待だけでなく、手数料を原資とした買い戻し、上場企業のトレジャリー購入、USDC収益の活用という複数の買い圧力が重なった結果と受け止められている。一方で、取引量の鈍化はこれらの支援要因を弱める可能性もあり、市場ではその持続性を見極める局面に入っている。

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